岩田 2カ月ぶり2勝目 大阪桐蔭の同級生に2被弾で苦笑い
「交流戦、阪神6-2西武」(22日、甲子園球場)
阪神の岩田はもどかしい現状に別れを告げ、楽しみ続けた84球に充実感を漂わせた。今季初めて立った本拠地のお立ち台。注がれる歓声と拍手が心地いい。「上(1軍)で投げられているだけで幸せなので。特別うれしいですね、勝つのは」と4月18日のヤクルト戦(神宮)以来、約2カ月ぶりにつかんだ今季2勝目に笑みを浮かべた。
二回、1死から6番・中村にカットボールをバックスクリーンに運ばれ先制点を失った。四回は再び中村に、左翼スタンドに豪快なソロを浴びた。直後、母校・大阪桐蔭の同級生が高校時代、3打席連続アーチを放った記憶がよみがえったという岩田。2打席連続弾に「すごかったです」と苦笑いを浮かべつつも、被弾以外は強力な西武打線に付け入るスキを与えなかった。
6回までに奪った18アウトの内、真骨頂のゴロアウトを14個も積み上げた。最大の武器でもあるツーシームを低めに丁寧に集めた左腕。連打を許さなかったことが大きな勝因だ。
試合後、クラブハウスへと続く通路で岩田が勝利の余韻に浸る。「勝つっていいですね。みんなが幸せになる」。35歳を迎えても健在をアピールし続けるベテランが、これからもチームとファンを喜ばせていく。