ジョンソン完全復活3者連続K 21日ぶり実戦復帰1回0封 制球力健在「いい感覚」
「練習試合、阪神2軍1-6ソフトバンク3軍」(25日、鳴尾浜球場)
疲労を考慮して7日に出場選手登録を抹消された阪神のピアース・ジョンソン投手(28)が25日、ソフトバンク3軍との練習試合(鳴尾浜)で実戦復帰。1回を無安打無失点3奪三振と圧巻の投球で、直球の最速は152キロをマーク。予定通りなら29日の中日戦(ナゴヤドーム)から1軍に昇格し、再加速を図るチームの救世主となる。
バットにすら当てさせなかった。ファウルさえも許さない。打たれる気配が漂うことのない圧巻の11球。2軍調整中のジョンソンが、実戦復帰登板で文句なしの3者連続三振。「いい仕事ができた」と明るい表情で振り返った右腕は、完璧な投球で1軍マウンドへ弾みをつけた。
2番手として七回から登板。スタンドからの温かい拍手が助っ人を包み込む。先頭の谷川原への初球はこの日最速となる152キロ。判定はボールとなったが、その後2球続けて直球で空振りを奪ってカウントは1-2。最後は外角148キロの真っすぐで空振り三振に斬った。
続く古沢の3球目にはクイック気味の投球を交え、カウント1-2から最後は145キロ直球で見逃し三振に仕留めた。「1軍の試合のように、カウント良く投げられるように」と本番を想定。2死から野村をカーブ2球で追い込むと、3球目の144キロ直球で見逃し三振。乱れることのない制球力と迫力ある直球で、格の違いを見せつけた。
開幕から28試合に登板し、防御率0・64と圧巻の成績でブルペンを支えてきた。だが、首脳陣が疲労を考慮して7日に出場選手登録を抹消。リフレッシュを兼ねて鳴尾浜で調整し、21日にはシート打撃に登板した。
「いい感覚で投げられた。頑張っていきたい」と万全の状態を強調した。29日・中日戦(ナゴヤドーム)からの1軍昇格が予定されており、平田2軍監督は「スピード、コントロール、見事やね」と舌を巻いた。
戦列を離れている間も「全部の試合を見ていた」と1軍で戦う仲間を応援していた。「いち早く、助けられるように」。虎の生命線を担う男が、浮上を狙うチームを救う。