近本で連敗大脱出 先発落ちに発奮!二塁打からイッキ三塁&激走決勝ホーム

 「DeNA3-4阪神」(3日、横浜スタジアム)

 やっと止まった。矢野阪神が終盤の粘りで連敗を4でストップ。延長十一回、途中出場の近本光司外野手(24)が試合を決めた。先頭打者で左中間へ二塁打。敵失に乗じて無死三塁とすると、糸原の犠飛で俊足を飛ばして決勝のホームイン。スタメンを外れたルーキーがバットと激走で白星を呼び込んだ。さあ、ここから反撃だ!

 全力で突っこんだ。勝利に導くため、近本が迷わず三塁ベースを思い切り蹴った。決死の激走。気迫あふれるプレーが、本塁をこじ開け、チームの連敗を止める決勝点へとつながった。

 先頭で迎えた延長十一回。1ストライクからの2球目、武藤が投じた外角高め145キロシュートを完璧に捉えた。打球は左中間を破る二塁打。「二塁よりも三塁。常に先の塁を狙っているので。少しでも隙があれば」と、中堅・桑原がクッションボールの処理をファンブルしたのを確認すると、二塁を回り、一気に三塁を陥れた。

 真骨頂はここからだ。試合後、バスへ向かう通路で野球少年から「ナイスラン!」と声が飛ぶほど、圧巻だったのは、続く糸原の打席だ。鋭い打球が右翼へ上がった。捕球する乙坂は定位置より前。無死ということもあり、本来ならためらう場面だったが、藤本三塁ベースコーチの指示を受けてスタートを切り、生還してみせた。

 必死に奪ったのは、チームだけでなく、自らにとっても大きな1点だった。4月20日の巨人戦から不動の1番として起用されていたルーキー。だが、打撃不振でこの日はベンチスタートだった。

 「調子もあまり良くなくてチームにも迷惑をかけていたので、出場のチャンスをいただけたら、ぜひ勝ちにつながるプレーをしたかった」

 直前の十回の守備では宮崎の二塁打を近本から上本への中継プレーで本塁刺殺。サヨナラ負けの危機を脱していた。途中出場からでも準備を整え、走攻守で起用に応えた。

 交流戦前は3割台だった打率は・262まで落ち込んだ。試合後のフォーム見直しはもちろんのこと、打撃練習でもバッティング投手に変化球を交ぜて投げてもらうなど試行錯誤する。さらなる技術力向上へ計り知れない探求心。「また違う視点で試合を見られましたし、チーム全体の雰囲気も分かった。いい刺激になった」とベンチから感じ取ったものも成長への糧とする。

 復調の兆しを見せ、矢野監督は「明日使うよ」とスタメン復帰を明言。再び虎の切り込み隊長として打線をけん引する。前半戦も残り7試合。まずは借金生活からの脱却へ。近本が巻き返しへの原動力となる。

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