原口 球宴代打弾!九回2死から奇跡の一撃!敢闘選手賞!

 9回、2ランを放ち、目を潤ませながらスタンドの歓声に応える原口
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 「マイナビオールスターゲーム・第1戦、全セ3-6全パ」(12日、東京ドーム)

 不屈の男が彩った一筋の弾道に夢舞台が沸いた。プラスワン投票で3年ぶり2度目の出場となった阪神・原口文仁捕手(27)が九回2死一塁から代打で登場し、左中間に1号2ランを放って敢闘選手賞に選ばれた。第2戦は13日に甲子園球場で行われる。

 感動のうねりが東京ドームを包み込んだ。一振りで夢舞台を自分の空間にする。憧れ続けた“第2のホーム”で原口が放った打球は左中間スタンドに着弾。夢ではない。夢を現実に変えた男の放物線には、人の心を動かす力があった。割れんばかりの拍手と歓声が背番号94を包む。「大きな歓声を頂いたので、皆さんにありがとうございますの意味を込めて」。ヘルメットを高く掲げて本塁を踏んだ。

 土壇場で最高の輝きを放つからこそ、原口は野球ファンの心をつかんで離さない。球宴でも千両役者ぶりを発揮した。九回裏2死一塁。チームメート・梅野の代打で出番が巡ってきた。「思い切り楽しんでいこうというつもりで、1球目からスイングできた」。オリックス・山本の初球152キロをファウルし、2球目を見送ってからの3球目だった。

 148キロ直球を完璧に捉えた打球は左中間スタンドへ。阪神選手では80年の岡田、掛布以来となる39年ぶりの球宴代打本塁打。興奮と熱気が渦を巻く。普段とは違う一塁側からの景色。「小さい頃、ジャイアンツファンで見ていた。すごくうれしい気持ちと、昔を思い出すようなものがこみ上げましたね」。父・秀一さんに連れられ、一流選手のプレーに目を奪われた少年は、この日訪れた子どもたちに忘れられない思い出をプレゼントした。

 大腸がんからの復活を目指す中「オールスターまでに1軍に復帰したいというのが目標だった」と原口。関東出身でもあり「東京ドームは、思い出のある球場。ホームで2つやれるくらいのうれしい気持ちです」。プラスワン投票で出場権を得た3年ぶりの夢舞台。今年は東京ドームと甲子園の開催。“2つの本拠地”で野球ができる喜びが胸を支配する。

 試合後は、高ぶる気持ちを抑えながら感謝の思いを口にした。「たくさんサポートしてくれた方々、支えてくれた方々に、今日の結果が少しでも恩返しにつながるとしたら、最高の結果だったなと思います」

 さあ、本拠地・甲子園へ。「半年前からしたら夢のよう。この現実を思い切り楽しみたい」。原口の恩返しは、まだ続く。

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