ドラ1近本 初球宴で初盗塁!これが虎のドラ1や!
「マイナビオールスターゲーム・第1戦、全セ3-6全パ」(12日、東京ドーム)
初の夢舞台で、韋駄天(いだてん)ルーキーが躍動した。大観衆の視線を全身に浴び、期待が高まる中で果敢にスタートを切った阪神の近本。砂ぼこりを巻き上げながら楽々と二塁を陥れ、球宴初盗塁でスタンドを沸かせた。
「ファンの方に選んでいただいて、ファンの方が求めるようなことがしたいと思っていた。自分のアピールポイントである足を見せることができて100点です」
出番は六回1死。一走・丸の代走で出場すると、二塁を狙った。鈴木への初球。快足を飛ばし、期待に応える盗塁を決めた。八回1死一塁で迎えた初打席は投ゴロ。直後の二盗はタッチアウトとなったが、初日の収穫は十分。超一流選手に囲まれた最高の場所で、有意義な時間を過ごした。
技術力向上へ向けて積極的な姿勢も見せた。試合前練習では、これまで接点のなかった西武・秋山にあいさつし、続けて「教えてください」と指導を仰いだ。4年連続ゴールデン・グラブ賞の名手から学んだのは、フェンス際の捕球。身ぶり手ぶりを交えながらの熱血指導を受け、新たな引き出しを得た。
前半戦の阪神打線をけん引した若虎に、巨人・原監督も注目する。「これからどんどん引っ張っていく選手にならないといけない」と敵将から大きな期待を寄せられた。
甲子園での第2戦は先発出場予定で「機会があれば、どんどん走っていきます」と2戦連続の盗塁宣言。聖地のファンにも、恩返しの全力疾走を届ける。