ジョンソン、堂々1回0封デビュー「夢のような時間だった」 独占手記

 「マイナビオールスターゲーム・第2戦、全セ11-3全パ」(13日、甲子園球場)

 来日1年目での球宴出場となった阪神のピアース・ジョンソン投手(28)が、デイリースポーツに手記を寄せた。八回から登板。最速152キロの直球とパワーカーブを駆使し、1回1安打無失点に抑えた。夢舞台に立てたことへの感謝を示すとともに、少年時代に見たMLBオールスターの思い出、阪神入団へのきっかけともなった甲子園球場への思い入れなどを語った。プロ人生初の球宴に臨んだジョンソン。「何と言えば分からないくらい最高だった」と、興奮冷めやらぬ様子で振り返った。

  ◇    ◇

 まずは、この場を借りて投票してくれたファンの皆さんに感謝したい。僕にとってはキャリアで初めてのオールスター。選出してもらったことは、この上なく光栄に思うし、家族も喜んでくれたよ。

 今回、選ばれたことで21年前の記憶がよみがえったんだ…。98年、お父さんに地元のコロラドで行われたMLBのオールスターに連れて行ってもらった。メジャーの強打者がホームランダービーで描いた弾道、目の前で躍動するスーパースター。幼い僕にとっては刺激的な時間だった。

 とにかくオールスターというのは、どのスポーツでもそうだけど、そう簡単に選ばれるものではないからね。プレーヤーとして初めて参加した2日間は、夢のような時間だったよ。

 今回、甲子園で開催されることがすごくうれしかったんだ。少し大げさに聞こえるかもしれないけど、入団に際して阪神タイガースを選んだ理由の一つは、この甲子園球場でもあるんだ。これだけ歴史があって、みんなが特別視する神聖な場所。それがオールスターの舞台になるのは、より特別な感じがしたんだ。

 結果は1回無失点。やっぱり甲子園で投げられたことは光栄だったよ。僕がメジャーでプレーしたのは2017、18年の2シーズン。マイナーで過ごす時間が長かった。マイナーでは朝起きて動くことが多い。それが一番苦労したかな…。メジャーのようにナイター、ナイターではないから、そこが一番難しかった。

 18年にはジャイアンツで37試合に登板した。その年のオフ、阪神タイガースから声を掛けてもらったんだけど、日本でのチャレンジを決断した決定的な理由は、全く違う舞台で多くのことを経験して勉強したいと思ったから。そこが大きかったし、新たなチャンスをうかがっていたからね。日本でプレーした後にアメリカに帰ろうとか、そこまで考えていたわけではない。日本で成功を収めたいと思って来日したよ。

 日本での1年目、これまで自分がやってきたことは正しかったと思う。しっかり準備して、体のケアも含めていいパフォーマンスができた。投球の軸になっているパワーカーブは、高校時代のコーチに教えてもらったんだ。アメリカでリリーフをやっていた時から今ぐらいの頻度で投げていた。一番自信のある球なので通用はしていたかな。パワーカーブがあるから今の自分があると思うよ。

 でも、結果を残せているのは、守備で助けられたことが大きい。特に梅野捕手がリードで引っ張ってくれたし、配球も含めて助けてくれている。やっぱり梅野捕手の存在はむちゃくちゃ大きいよ。

 阪神ファンにはどんな時でも熱い声援を送ってもらっている。感謝の気持ちしかないよ。これから後半戦が始まるけど、ファンのためにいい試合ができるように全力を出し切って毎試合、勝てるように頑張るよ。(阪神タイガース投手)

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