糸井 タイムリー&好守!6月月間MVPに続き今月も打率・341
「中日4-2阪神」(15日、ナゴヤドーム)
連敗を止められなかった事実が、試合後の熱気を不快にさせた。一時勝ち越しとなる適時打に、捨て身の守備でチームに貢献。阪神の糸井は勝利への執念を全身で体現した。「暑っ…」一言発すると、前だけを向いて歩いた。無念さをかみしめるようにバスに乗り込んだ。
それでもベテランは、攻守で執念を体現した。同点で迎えた六回。1死二塁で打席が巡る。大野に対して1ボールから2球目、高めのスライダーに反応。逆らわず、センター方向に打ち返した。一時勝ち越しとなる適時打で、球宴休みを挟んで7戦連続安打だ。
月間MVPに輝いた6月に続き、7月も打率・341と好調を維持。さらに守備で八回、1死から平田の打席だ。右翼線後方の打球を背走すると、フェンス際の打球に迷わずジャンプ。腰、背中を強打しながら、つかんだ白球を離さなかった。捨て身のプレーに敵味方に関係なく、球場全体から拍手が注がれた。
だが、チームとしては投手を援護できず、5安打、2得点で敗戦。浜中打撃コーチは「同じようなやられ方をしている。打破していかないと」とナインに奮起を促す。16日は昨季3敗した松坂との対戦だ。「昨年もここ1本が打てていない。今日の分もあした、やり返したい」と同コーチ。連敗ストップには超人の活躍が欠かせない。