阪神サヨナラ負けで自力V消滅 救世主・ソラーテ26日にも出撃へ
「中日3-2阪神」(16日、ナゴヤドーム)
阪神が今季4度目のサヨナラ負け。今季ワーストタイの5連敗となり、自力優勝の可能性が消滅した。打線が四回以降、中日投手陣に無安打に抑え込まれた。新加入するヤンハービス・ソラーテ内野手(32)=前マーリンズ傘下3A=が、26日にも1軍に合流する可能性が浮上。攻撃の起爆剤としての期待は高まるばかりだ。
敵地に大歓声が響く中、阪神ナインはぼう然と三塁ベンチへ向かった。屈辱のサヨナラ負けの後、追い打ちを掛けるように首位巨人が勝利。86試合目にして、自力優勝の可能性が消滅した。
巨人とは今季最大の11・5ゲーム差。宿敵の背中は遠のくばかり。矢野監督は険しい表情で言葉を紡いだ。
「それを考える余裕はない。俺はチームをどうするかだけやし。上のことやどうやって言ってるアレ(状態)じゃないから」
指揮官はぶれずに前向きな姿勢を貫いているが、打線が期待に応えられていない。
先発・松坂から三回までに2点を奪った。だが、三回2死一、二塁で糸井が右翼線適時二塁打を放った後、無安打に抑え込まれた。今季2度目の5連敗。4月27日以来の借金4となった。
競り負ける展開が続く中、マルテは左膝を負傷して、出場選手登録を抹消される可能性もある。福留はこの日、実戦復帰を果たしたが、慎重に調整を進めている状況だ。
苦しい状況の中、新外国人・ソラーテに掛かる期待が大きくなってきた。12日に支配下選手登録されており、20日過ぎに来日予定。米国では今月1日を最後に実戦出場がないが、球団幹部は「すぐ(試合に)出られるんじゃないか」と、順調に調整を続けていることを明言。メジャー通算75本塁打の強打者が、早ければ26日・巨人戦(東京ドーム)から合流する可能性も出てきた。
ただ、助っ人だけには頼っていられない。九回1死一塁で梅野が犠打を失敗。その裏の守備では、1死一塁から近本が平田の右中間への飛球をグラブに当てながら捕球できず、サヨナラ負けのきっかけとなってしまった。
「本当に(好機での)あと1本とか。もちろんリュウ(梅野)の送るところ送れないとか。チカ(近本)のもヒットになってるけど、ああいうのを捕ってあげてほしい。ずっと紙一重の試合で連敗になっちゃってるから」
シーズンはまだ57試合も残されている。自分たちの野球を見つめ直し、前向きに戦っていくしかない。