藤浪1軍万全!粘った7回1失点!光った8K 平田監督、昇格は「上が決めるだろう」
「ウエスタン、ソフトバンク2-3阪神」(19日、タマホームスタジアム筑後)
阪神の藤浪晋太郎投手(25)が19日、タマホームスタジアム筑後でのウエスタン・ソフトバンク戦で先発した。7回を6安打1失点と好投。4四球と制球に苦しむ場面も見せたが、8奪三振と相手をねじ伏せる投球も披露した。1軍が6連敗中と苦しい状況だけに、期待の右腕が一刻も早く這(は)い上がってくるのを、虎党は待ち望んでいる。
藤浪らしさが表れた108球だ。制球がばらつく場面もあったが、大きく崩れることはなかった。7回6安打1失点。4四球と苦しむ場面もあったが、8奪三振と力を発揮し、粘投を続けた。
「自分的には悪くはなかったと思う。全体的には良かった。コントロール以上に自分の感触で指にかかった球が投げられていた」
初回は直球の力強さが垣間見えた。1死から川瀬に四球を出したものの、続く三森を初球の150キロ直球で左飛に。真砂も初球に投じた152キロ直球で二邪飛に打ち取るなど、立ち上がりは良好なスタートだった。
前回先発した6日のファーム交流戦・ヤクルト戦(戸田)では6四死球。この日は五回まで1四球と踏ん張っていた。しかし六回、川瀬、真砂に四球を与え、流れは相手ムードになりかけた。それでも藤浪は耐えた。1死一、二塁から田城を遊ゴロに打ち取ると、2死一、三塁となってからは市川を空振り三振に抑え、ピンチを脱した。
15日のウエスタン・広島戦(倉敷)に先発予定だったが、14日の練習中に軽度の右股関節痛を訴えた。そんな中で上がったマウンドだったが、患部の不安を感じさせない投球を展開。だが、この日は4度二盗を許してしまう場面もあった。ベンチでは香田2軍投手コーチと「クイックのタイミング」について見つめ直したという。
平田2軍監督は「良かったと思う。戸田の反省を生かしてね。1点しか取られていない。(昇格は)上が決めるだろうしピッチングコーチから(報告が)いくだろうし」と評した。課題も出たがそれ以上に藤浪自身が感覚のよさを実感した。3月には制球が不安定で投球に納得が行かず2軍降格を志願した右腕。一足飛びに物事を進めるわけにはいかない。理想型に近づけるべく、さらなる球質や投球の良化を図っていく。