マルテ 同点の9号ソロ!ソラーテ大歓喜でソラマルジャンプ

 7回、同点ソロを放ち、ソラーテ(中央)と大ジャンプでタッチを交わすマルテ(左)。矢野監督(右)もニッコリ
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 「巨人2-3阪神」(27日、東京ドーム)

 あまりにも美しい放物線だった。心地よい快音を奏でた後、白球は大歓声が沸き上がる左翼席に包み込まれた。ゆっくりと一塁へ向かって歩み出した阪神のマルテ-。カウント3ボールから沢村のストレートを打ち抜いた同点ソロが、試合展開を一変させた。

 1点を追う七回、1死走者なしで迎えた第3打席だった。沢村に対してカウント3ボール。制球が良くない投手だけに、ほとんどの選手がウエイティングする状況だが、マルテは違った。「真っすぐを狙っていた。強いスイングをしようと思っていた」と、ど真ん中の153キロを完璧に振り抜いた。

 バットを高く掲げる独特のフォロースルーにはじかれた打球は、両手に確かな手応えを残して左翼席に飛び込んだ。試合を振り出しに戻し、一発が出れば負けない神話を継続させた9号ソロ。それを誰よりも喜んでくれたのは、新たに加わったソラーテだった。

 ダイヤモンドを回っている段階にもかかわらず、新助っ人はベンチからネクストサークル付近まで飛び出してきた。ホームを踏み、ベンチに向かう途中で目が合うと互いにジャンプしてハイタッチを交わした。そして最後は弓を引く“マルテポーズ”。「きのう、彼が打ってくれてボクもうれしかったし、きょうはボクが打って出てきてくれてうれしかった。一緒に戦っている仲間としてうれしい」と声を弾ませる。

 昨オフ、ともに球団の獲得リストに名前が挙がっていたマルテとソラーテ。チーム編成上の都合で二者択一の状況だったが、くしくも運命は両者を同じチームでプレーさせることになった。共通しているのは異国の地で新たな才能を開花させようという姿勢-。ライバルであり、仲間でもある2人が化学反応を起こせば、猛虎が浮上する可能性は大いにある。

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