大山、鯉連倒 連夜の6番発奮猛打ショー 八回イッキ逆転4点で広島と4・5差!

 「阪神6-5広島」(11日、京セラドーム大阪)

 鳥肌が立ったで。連夜の逆転勝利をいざなったのは、開幕から守り続けた4番から降格した阪神・大山悠輔内野手(24)だ。3点差の八回に2点適時二塁打を放つなど、3安打猛打賞の活躍で2夜連続のお立ち台。3カードぶりの勝ち越しで3位・広島に4・5差。まだまだあきらめへんよ。

 その姿を何度でも見たい。その声を何度だって聞きたいんだ。ヒーローの登場前から名前を呼び、待ち続ける大観衆。先頭で大山がベンチから飛び出すと、大きな拍手と大歓声に包まれた。3安打2打点の大暴れ。2日連日のお立ち台に、夏の夜をかみしめた。

 勝利への道しるべを示した。3点を追う八回だった。マルテ&ソラーテが連打で作った好機。流れは劇弾を呼び込んだ昨夜と同じだった。熱狂するスタンド。それでも大山は冷静だった。「1点でも多く取れば何かが起こる」。バットを強く握りしめた。2球目。甘く入ったスライダーを強振。打球の行方を追った。同点弾にはならなかったが、フェンス直撃の2点適時二塁打で1点差に詰め寄った。大山がともした諦めない光。これに糸原が続き、植田も走った。みんなでつかんだ逆転勝利。思いは一つになった。

 甘く入った球は見逃さない。「狙い球もあったんですけど、どっちもいく準備はしていました」。矢野監督発信で4月半ばから書き始めたというチャート。結果が出ても、出なくても、打席の中での攻められ方と、日々向き合ってきた。

 大きな転機は、4月27日の中日戦だった。1点差の七回2死二塁で左飛に倒れ、試合にも敗戦。その日を境に、浜中打撃コーチらに配球面を聞くようになったという。「チャートの効果はありましたね。見つめ直す時間もできますし」。反省を繰り返した時間。失敗は大山の中で生き続けている。

 苦しさを乗り越えて、打席へ向かった。6番に降格して2試合目。四回には左前へとはじき返し、1死一、二塁で回ってきた六回には懸命に走り、遊撃内野安打で後続へとつないだ。今季6度目の猛打賞。7月17日の中日戦以来の大暴れとなった。

 大きな弧を描いた白球に未来を乗せる。8月11日は、大“山の日”となった。「落としていい試合はない。全力でやるだけ」。勝利をつかみ、藤川が大山の元へ。そっと、ぎゅっと抱き寄せられた。勝利を仲間と分かち合うその瞬間、ようやく笑みがこぼれた。

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