中谷がG倒弾!代打で6号勝ち越しソロ 鳥谷退団ショックも…30日ぶり甲子園星

 「阪神4-2巨人」(31日、甲子園球場)

 阪神が連敗を3で止め、巨人戦の連敗も5でストップ。勝負を決めたのは中谷将大外野手(26)の一発だ。七回、代打で左翼へ決勝の6号勝ち越しソロを放った。鳥谷が今季限りでの退団を明らかにして臨んだ伝統の一戦。負けるわけにはいかなかった。

 一塁ベースを全速力で回った中谷は、白球の着地点の確認して右拳を握った。同点で迎えた七回。ネクストに立っていた鳥谷に代わる形で、2死走者なしでドリスの代打として登場。一振りで、フルスイングで試合を決めた。実に72試合ぶりのアーチが、値千金の6号決勝弾になった。

 リーグトップタイの12勝を誇る山口に対し、1-2から4球目、真ん中高めの142キロをフルスイングした。「すごくいい投手なので、必死に食らい付いた結果です」。放物線を描いた白球が、ゆっくり左翼スタンドに消える。3カ月弱の長い2軍生活を経て、5月26日・DeNA戦以来の本塁打になった。

 ただ“幻の打席”になる可能性もあった。前打者の梅野が出塁すれば代打は鳥谷だった。2死になったことで巡ったチャンス。その鳥谷とは今季、ベンチで頻繁に肩を並べ、助言を求めながら戦況を見守ってきた。試合に向かう背中に準備の大切さを知り、グラウンドに立ち続ける覚悟を学んだ。後輩たちにとって、背番号1は指標であり、象徴だった。

 前夜30日の巨人戦はスタメン出場したが、2打数無安打。八回に代打を送られ、無念の途中交代となった。「昨日、チャンスをもらった中で、結果を残すことができなかった。なんとしても打ってやろうと思った」。ケガで離脱中の糸井が完治すれば、入れ替えの対象になる立場。逆境を結果ではね返した。

 「自分はチャンスが少ない立場。なんとか足跡を残そうと思って打った結果。よかったです」。お立ち台から眺める久々の景色に自然と表情も緩んだ。「まだCSも狙える位置にいる。1試合、1試合。きょうの1勝が、大きな1勝になればいい」。まだ終わらない。待望久しい右の長距離砲が、フルスイングでチームを勝利に導く。

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