近本 リーグトップ7三塁打 虎新人記録に王手 後藤次男に並ぶ2位タイ今季27盗塁

 5回、適時三塁打を放ち激走する近本
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 「阪神2-0巨人」(1日、甲子園球場)

 やはり背番号5が躍動すれば、猛虎に勝利の流れを引き寄せる。阪神の近本の気持ちを乗せた打球が、亀井の守備網をかいくぐり、右翼線を破った。貴重な追加点となる適時三塁打。何としても点が欲しいところで、ものの見事に勝負強さを発揮した。

 1点リードの五回だ。先頭の梅野が四球を選んで出塁したが、岩貞がバントを失敗し、続く木浪は空振り三振。このまま抑えられれば、相手を勢いづかせてしまう可能性がある場面で近本が好機を生かした。カウント2-1からの4球目、田口が投じた内角の直球に反応。鋭いスイングで完璧に捉えた。

 「梅野さんが走ったのは見えていたので、間を抜けてくれたらと思っていました。結果的に抜けたのでよかった」。ランエンドヒットでスタートを切っていた一塁走者の梅野が生還。ルーキーも快足を飛ばし、一気に三塁を陥れた。

 リーグトップの今季7本目の三塁打。これで、球団新人最多となる1953年・吉田義男、92年・久慈照嘉の8本にあと1本と迫った。また、この一打で通算133安打。高山の持つ球団新人安打記録まで、あと3本とした。

 打撃だけでなく、初回には二盗を決め、今季27個目の盗塁に成功。球団新人では48年の後藤次男と並ぶ歴代2位の記録に浮上だ。「塁に残れば先の塁を狙うようにしたい」。目標とする盗塁王へ向けて、積極的な姿勢を貫く。

 夏休み最後となる甲子園での一戦。「たくさんの子どもたちの姿が見えていました。いい一日だったなとか、印象に残るような一日になったと思ってもらえたら」と勝利を届けられたことに笑みを浮かべる。正念場となる9月。持てる力を全て出し切り、逆転CSへ向けてラストスパートを仕掛ける。

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