鳥谷に大歓声!虎党もベイ党も大きな拍手 退団表明後の初打席は遊ゴロ
「DeNA7-5阪神」(4日、横浜スタジアム)
敵味方は関係ない。「代打・鳥谷」のアナウンスに、虎党からはもちろん、DeNAファンからも拍手が沸き起こった。今季限りでの阪神退団を表明したのが8月31日の試合前。以降は出場機会のなかった鳥谷が七回に打席に立った。
この回先頭の高山が右前打で出塁すると、バットを握った。ベンチ内でマウンド上の三嶋の投球にタイミングを合わせる動作を見せながら準備。そして、引き締まった表情でネクストに姿を現すと、1死一、二塁の得点機で打席へと向かった。
左翼席の応援団が待ってましたとばかりにヒッティングマーチを奏でる。だが、ファンの期待もむなしく直球を打ちにいった打球は遊ゴロに。二塁封殺となって、一走として塁に残ったが、チェンジになるとそのままベンチへと下がった。
「点が欲しい場面だったんですけどね」。重苦しいムードに包まれた試合後、静かに口を開いた背番号1。退団表明時には「自分自身がどうというよりは、しっかりチームに貢献するということを考えてやっていきたい」と話していた。それだけに悔しさが募る。
いまだに今季打点0という厳しい現実が降りかかる。「次頑張ります…」と前を見据えながら声を絞り出した鳥谷。このままでは終われない。終わるわけにはいかない。