ソラーテ解雇も…職場放棄「モチベ上がらず」帰った 登録予定も昇格見送り
阪神のヤンハービス・ソラーテ内野手(32)が6日、1軍に合流しながらモチベーション低下を訴え、出場選手登録を見送られた。広島戦に備えてマツダスタジアムに入ったが、矢野監督と話し合った結果、緊急帰阪を命じられた。CS進出を目指すチームに水を差す前代未聞の“職場放棄”。球団は契約を解消し、解雇する可能性も出てきた。3位・広島との直接対決にも敗れ、3・5ゲーム差。ダブルショックに見舞われ、7日も敗れれば自力CS進出の可能性が消滅する。
3位・広島との直接対決へ気持ちを高ぶらせる中、とんでもない衝撃が走った。ソラーテは1軍合流が決まり、新幹線で広島入り。チームバスに乗り、ユニホームを着てマツダスタジアムに入った。
しかし、練習に出て来ない。NPBの公示にも名前がない。練習後、球団広報から異例の発表が行われた。
「本人(ソラーテ)からモチベーションが上がらないと。そのため帰阪させました」
ソラーテは全体アップ中に三塁ベンチ裏の通路で、通訳とロッカールームへ向かっていた。その後、矢野監督と話し合い、昇格見送りが決定されたようだ。指揮官は「それ(モチベーションの低下)以上、何もない」と話すにとどめた。
谷本球団本部長は「不運な部分はあった。昨日(5日)の試合が終わった後に(昇格が)決まったことなので。不細工は不細工だけどしょうがないですね」。3位・広島との直接対決開始直前ながら、厳格な姿勢で帰阪を命じた。
前代未聞の“職場放棄”はソラーテの今後にも波及する。谷本球団本部長は来季について「そんな話をする段階ではない」としたが、契約に影響を及ぼすことは必至。和を乱した行為は重く捉えられ、今季終了を待たずに契約を解消する可能性も出てきた。
罰則なども「代理人と話すことになります。契約に基づいてとしか言えないですね。まあ、ちゃんとやります」と厳しい態度で臨む方針を示した。
ソラーテはメジャー通算75本塁打の長打力を買われ、7月末に入団した。来日5日後の同26日・巨人戦(東京ドーム)で緊急昇格。デビュー戦の同戦で来日初安打を決勝2ランで飾る衝撃的なデビューを果たした。
“セクシータイム”の愛称通り、陽気な性格でも盛り上げたが、守備の不安や不振もあって、8月19日に2軍降格。1軍では出場20試合で打率・188、4本塁打、9打点だった。
今回は逆転CS進出へ向けた起爆剤としての再昇格だったが、デビュー戦以上の衝撃を残してしまった。チームも広島に敗戦。7日も敗れると自力CS進出の可能性も消滅する。あまりにも大きなショックが残る一日となった。