阪神のレジェンド外国人投手バッキーさん死去 日本で通算100勝
かつて阪神の助っ人投手として活躍したジーン・バッキー氏が米時間14日(日本時間15日未明)に死去したことが分かった。82歳だった。
今月10日、腹部の右総腸骨動脈瘤(りゅう)の手術を受け、術後の合併症で脳卒中を併発。意識不明の状態が続いていた。
1962年7月に初来日。米マイナー3Aのハワイ・アイランダーズを解雇され、日本球界に活躍の場を求めて阪神にテスト入団した。徐々に素質を開花させると、64年には29勝9敗、防御率1・89で最多勝、最優秀防御率のタイトルを獲得。外国人初の沢村賞に輝く活躍で、リーグ優勝に貢献した。
生前、阪神の後輩にあたるメッセンジャーが、自身の持つ日本通算100勝に迫っていることを知り「私と同じ国で育ち、同じ球団でプレーするランディに、ぜひ超えてほしい」と期待していた。
メッセンジャーは100勝を目前に引退を発表したが、その事実を知ることなく、妻の待つ天国へと旅立った。
◆ジーン・バッキー(Gene Bacque)1937年8月12日生まれ。米国ルイジアナ州出身。現役時代は右投げ右打ちの投手。62年途中、テスト合格で阪神入団。64年は29勝9敗、防御率1・89の最多勝、最優秀防御率でリーグ優勝に貢献。外国人初の沢村賞も受賞した。65年6月28日・巨人戦(甲子園)でノーヒットノーラン。68年9月18日・巨人戦(甲子園)での乱闘で右手親指を骨折。翌69年近鉄に移籍したが、0勝7敗に終わり引退した。日本での通算成績は251試合に登板し100勝80敗、防御率2・34。帰国後は中学、高校で教師を務めた。