矢野阪神崖っぷち5位転落…21日にもCS完全消滅 近本の偉業勝利で飾れず

 完封負けを喫し、厳しい表情で整列する矢野監督(手前中央)
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 「阪神0-8ヤクルト」(19日、甲子園球場)

 阪神は大差で迎えた終盤、スタンドには空席が目立った。それでも残り続けたファンは、最後まで声をからした。九回1死一、三塁の好機。ファンの切なる願いは届かず大山、代打・中谷はともに力なく凡退した。最下位に沈んだ昨季に並ぶ14度目の完封負けで7月20日以来の5位に転落した。

 21日・広島戦(甲子園)に敗れると、CS進出の可能性が完全消滅する。矢野監督は「期待に応えられていないというのは悔しい。残りの試合で返せるように頑張ります」と懸命に前を向いたが…。決定打を欠き、守備も乱れた。心が折れそうな試合内容だった。

 2番には植田をプロ初のスタメン中堅で起用し、近本はプロ初の3番に置いた。1番・木浪を含め、機動力のある3人で得点の糸口を模索。いずれも安打を放ったが、流れを作るまでには至らない。

 矢野監督は小川に対して「すごくいいとは思わない。早い回に点を取れれば変わったんだろうけど、結局ズルズルいっちゃった」。9安打を放ちながら、またしても繰り返された決定力不足を嘆く。

 99個目失策

 守備もほころんだ。投手陣は11年4月16日・中日戦以来の4暴投。緊張の糸が切れたような場面が相次ぎ、七回無死一、二塁では、大山がライナーを直接捕球後、封殺を狙った二塁へ悪送球。今季チーム99個目の失策となり、最下位に沈んだ00年以来となる3桁失策に、あと1に迫った。

 清水ヘッドコーチは「本人たちがどう受け止めるか。99個のエラーを、来年はしたくないと思って練習できるか。それだけ」と選手の自覚を促した。3位・広島とは3ゲーム差。「ここまで来たら相手は関係ないんで。僕たちの野球を精いっぱいやるだけ」。残り6試合。声援を送り続けるファンに、最後の意地を見せられるか。

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