阪神園芸スタッフ 鳥谷の守備位置、試合後「きれいに足場がならされている」

 試合前のノックを終え、グラウンド整備をする阪神・鳥谷敬(手前)
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 「阪神-中日」(30日、甲子園球場)

 阪神の鳥谷敬内野手が、タイガースラストゲームを迎える。これにあたって試合開始前の練習で、選手達がサプライズで「背番号1」が記されたTシャツを着用した。

 試合前練習に登場した鳥谷は、全選手、スタッフらとの記念撮影後、阪神園芸スタッフ全員を呼び、遊撃のポジションで一緒に記念撮影をした。阪神で16年、グラウンドを整備し続けたスタッフ1人、1人と握手して感謝を伝えた。阪神園芸の金沢健児部長は、思い出を懐かしそうに振り返った。

 「入団した頃は、めちゃくちゃうまいというわけではなかったですけどね。だんだん、うまくなっていって。ゴールデングラブを獲った時(2011年)からは、特守でも全くミスをしなくなりましたね」

 選手1人、1人との思い出は数限りないが、鳥谷との会話は少なかった。「全然ないです。大丈夫です」。そこには、土の甲子園球場で、遊撃を守り続けた男として、こんな思いがあったという。「若い子には『どんな状態でもプレーしないといけない。グラウンドのせいにするな』と。そういうことを言っていたこともありましたね」。プロとして、要を守る遊撃手としてのプライドが、こんなところにも込められていた。

 「信頼してくれていたと思うし、逆にプレーの邪魔にならないようにグラウンドを作ろうと思わせてくれた。試合が終わってからグラウンド整備に出てみると、鳥谷選手の足場はきれいにならしてあって、弾みやすいところを作っていなかったですね」

 2004年に阪神を逆指名し、自由獲得枠で入団。6、7球団の争奪戦を勝ち抜いた決めてには、「甲子園のグラウンドを本拠地にしたい」という思いもあった。憧れを現実に変え、10年以上守り続け、誰にも譲らなかったショートのポジション。最終戦前、こだわり続けた場所に立ち、最高のコンディションを作り続けた男たちに、背番号1は感謝の言葉を伝えた。

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