矢野監督 CS決定に「信じて戦ってきた」鳥谷遊撃は「ファンの人も見たいと」
「阪神3-0中日」(30日、甲子園球場)
阪神が今季最終戦に勝ち、今季初の6連勝フィニッシュ。大逆転で、2年ぶりのCS出場を決めた。
今季限りでの退団が決まっている鳥谷は七回に代打で登場。右飛に終わったが、そのまま遊撃の守備に就き、ゲームセットの瞬間を迎えた。
試合後、矢野監督の一問一答は以下の通り。
-CSが決まった心境。
「いろんな感情が入っていて、ひと言というのは、なかなか言い表せない。これを信じて最後は戦ってきた。今日、勝つか負けるかでは、大きな差があるところで、またこういう試合がというか、勝ち切れたところの意味、価値はすごくあると思う。楽に勝てるシーズンとか、ないと思うけど、苦しんだからこそ価値がある部分はあるのかな」
-連勝の要因は。
「俺はやっぱり気持ちだと思うんだよね。それはみんなにも見えないし、気持ちっていろんな部分があると思うけど。その30試合残りなって、ジャイアンツに大きく開けられて優勝がもうかすみけたときにも、野球やれる幸せっていうかね。また横田のことも目の当たりにして、みんなもそれを。それは最後の方になるけど、それを確認してやって、プロとして勝たないとあかんけど。その前に戦う姿勢と諦めない姿勢っていうのを」
-青柳が流れを作った。
「どこまで投げようとかじゃなくて、目の前のバッターを抑えていくっていうような気持ちで飛ばしていったと思うし。規定イニングもクリアして勝ちも9になったのかな?」
-シーズンで貯金1。
「失策の数も多かったし、得点もなかなか取れなかったし。思うようにいくようなシーズンじゃなかったけど。だからこそみんなの、1人1人のつながりというか、粘りっていうか。何とかしようという気持ちがなければ、こういうことにはならないんで。ウチは現状はまだ、強いチームとは言えないと思うんで。だからこそ、ねちっこくとか、粘りっこくとか。内面のものが大事になると思うんで。最後にこういう戦いができたっていう部分で、チーム全体として大きく成長できる部分があるんじゃないかなと思う」
-鳥谷に大歓声。
「それはもうね、俺もよく分かっているし。試合までに臨む部分とか。俺も鳥谷の見えていない部分もたくさんあるんだけど。俺レベルが見えている部分だけでも、鳥谷っていうのは当たり前っていうことのレベルがすごく高い選手やし。いろんな報道が出てからもそれは一切変わることなく、鳥谷自身がやって来てるっていうのはずっと見ていたからね。最後に打つだけじゃなくて、タイガースファンの皆さんにショートで守る姿っていうのも、ファンの人も見たいと思ったと思うし。トリ自身も守りたいと思ったと思うし。もちろん、日本シリーズで帰ってきたらいいだけのことなんだけど。まずはね、シーズン最後のところで鳥谷のそういう姿をファンの人に見てもらうっていうことと、チーム内で鳥谷のそういう姿を俺は見て欲しかったし。若い選手が感じる部分があったと思うしね。チームの選手たちにとっても大きいと思う」
-選手も鳥谷をCSに連れて行くという思いがあった。
「やっぱりこのメンバーで戦えるっていうのはいつもあることじゃないので。それはやっぱり続けていきたいし、大げさに思うかもしれないけど、そういう風に感謝してというか、当たり前じゃないのでね。そういう気持ちを持って。かといって俺らは守りに入るチームじゃないので、攻めながら最後まで、もう1回甲子園に帰ってきて戦えたらなと思います」