高橋聡ありがとう…5度胴上げ「本当に野球っていいなと思いました」

 「阪神3-0中日」(30日、甲子園球場)

 532試合目の登板も、変わらぬマウンドだった。阪神の3点リードで迎えた七回。「ピッチャー・高橋聡文」のコールに、超満員の球場は大歓声。カウント1-2からの4球目。134キロ直球で福田を三ゴロに斬った。左翼の福留、中日・大野雄から花束を渡され、瞳を潤ませながら野球人生を終えた。

 「今年一年、つらい時が多かったんですけどね。一日のマウンドで消えるくらい、本当に野球っていいなと思いました」。試合後、声を震わせながら振り返る。特別な一日だ。試合前には藤川が中心となって特別セレモニー。金本前監督からもメッセージが届いた。

 代読で伝えられたのは、決断に対する感謝と、今後に向けたはなむけの言葉。集まっていた選手、スタッフらからも驚きの歓声後、拍手が湧き起こった。記念撮影を終えると、5度、ナインに支えられて宙を舞った。最終戦で試合後のセレモニーができず、無観客の中で行われた胴上げ。4年間在籍したチームに、感謝は尽きなかった。

 「18年間、野球をやってきてよかった。いいチームメートがいて、ここまでやってこれた」。2軍から藤浪や新井打撃コーチが、中日の山井や吉見、浅尾2軍投手コーチらも駆け付けた。拍手で包まれた4球。532試合、全てがリリーフでの登板だ。中継ぎに生きた18年。最後も無失点でバトンをつなぎ、グラウンドを後にした。

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