井上コーチ「オヤジで兄貴に」熱血あいさつで心つかんだ!参加野手全員とコンタクト
「阪神秋季練習」(22日、甲子園球場)
阪神の秋季練習が22日、甲子園球場で始まり、井上一樹新1軍打撃コーチ(48)も初日から参加。練習開始前のあいさつでは「俺はオヤジにも兄貴にもなる」と厳しさと優しさの両面を持って、対話を重視していくことを選手に伝えた。早速、参加野手全員とコンタクトを取った新コーチ。熱血指導が幕を開けた。
すでに十分な“熱”を発していた。井上新打撃コーチは「静かにスタートできたかな」と振り返ったが、その存在感は初日から際立っていた。
まずは練習開始前。選手、スタッフを前に“井上流”のあいさつで心をつかんだ。
「俺は厳しいぞと、逆に優しいぞと。聞く耳は持っとるぞ、しっかり見てやる目も持っとるよと。だから、そこは気にせず来いと。兄貴であり、オヤジでありっていう感覚で構わんよと言いました」
打撃練習前には「外様の自分が…って遠慮しててもしょうがない。言うことははっきり言いました」と野手陣に熱いメッセージを伝えた。「ヤル気があるならどんどん言ってこい。イジメ抜いてほしいなら朝から晩までいつでもつき合う。ただ、そういうのが見えない者は、俺はほっとくよと」
打撃練習中には積極的に動いた。2人一組、5カ所に分かれて行われたロングティー。約75分、全員が200を軽く超えるスイングで打ち込む中、巡回しながら話し掛けていく。「くまなく声を掛けたけど、予想していた性格だなと思う子と、明るい雰囲気持ってるやんと思った子と、さまざまでしたね」
就任会見で明かした『最重要強化選手』については「リーダーシップを取れる人間」と説明し、すでにめぼしもつけたという。個人名こそ明かさなかったが「くすぐる人間はコイツやなっていうのはもう決めましたね、僕は」とニヤリと笑った。
28日までの秋季練習では、選手個々のタイプを把握することに重点を置く。「まず、人を見ていきたい。今日は静かに見ていたつもり。そんなに大きな声は張り上げてなかったと思うけど」。その言葉はすなわち、31日からの秋季キャンプでは、熱血指導がエンジン全開で始まることを予告していた。