矢野監督が熱血指導!高山よ内川打法や 超一流スイング習得でレギュラーつかめ
「阪神秋季練習」(24日、甲子園球場)
阪神の矢野燿大監督(50)が24日、甲子園で行われた秋季練習で、ロングティーを行っていた高山俊外野手(26)に直接指導を行った。現役最多2171安打のソフトバンク・内川を例に挙げ、スイング改良へアドバイス。4年目の今季は復活の兆しを見せた16年新人王に、来季はレギュラー獲りを期待した。
後方からスイングを見つめていた矢野監督が動いた。秋季練習初日から3日連続で行われたロングティー。指揮官は高山へ近づくと、身ぶり手ぶりを交えた指導を始めた。
伝えたのは体の使い方。「イチローも胸を見せないとか、内川も後ろの肩(右肩)を見せへんとか。いい打者は(スイング時に)そういう意識が強い」。さらにスイングへ向かう過程で、トップの位置が浅くなる欠点も指摘した。
「見逃した時にちょっとグリップ(の位置)が(前に出て)緩むから。緩むっていうのは弓で言うたら、一番引いたのに緩めてる状態じゃん。それって対応できる幅がない」
好例として挙げたのは、日本シリーズ第3戦で内川がフルカウントから巨人・戸郷の外角低めカットボールを左前に運んだ打撃だ。「あれが(体が開いて投手へ)寄っていって、ピッチャー側に胸を見せたら泳ぐ距離もないやん。ここ(トップの位置)にグリップがあって、胸を見せへんで泳ぐから、ゆっくり(対応して)いけるわけやん」。例え崩されたとしても、強く捉える確率を上げるためのアドバイスだった。
高山も真剣に耳を傾けた。「当てるだけじゃなくて、ちゃんと力を伝わらせてヒットにするというか。(しっかり)振るに越したことはない」。指導を受けた後は、助言を意識しながらスイングを繰り返した。
高山は16年に当時の球団新人記録となる136安打を放ったが、17、18年と低迷。だが、今年は105試合に出場し、復活の兆しを見せた。さらに明るい表情でプレーし、1軍帯同時に2軍戦への出場を志願するなど、メンタル面での成長も見せた。
矢野監督は「競争は続く。(福留や糸井を)追い越したんであれば使うやろう」。高い期待があるからこそ、一層の奮起を待っている。