北川博敏新打撃コーチ就任会見、矢野監督から「打者の底上げを手伝ってくれないか」
阪神は25日、新しい打撃コーチに阪神、近鉄、オリックスで活躍した北川博敏氏(47)=前ヤクルト2軍打撃コーチ=が就任することを発表し、北川氏は同日、兵庫県西宮市の球団事務所で就任会見を行い、抱負を語った。
会見の一問一答は以下の通り。
谷本修球団本部長「右の打撃コーチは北川コーチの加入によりまして新井良太コーチと合わせて2名となりますが、1軍、ファーム合わせてひとつの“ワンチーム”でございますので、その配置につきましては秋季キャンプを通じて今後決めていきたいと思います。北川コーチはご覧の通りの笑顔はもちろんのこと、現役時代の長打力、勝負強さ、そういったものを発揮するための準備力。このあたりを阪神タイガースに注入してくれることを期待しております」
-今の心境は。
北川新コーチ「こんな体形はしていますが、身の引き締まる思いで…(笑)。まさかこんな人が(大勢)いる中でコーチの会見をするとは思っていなかったので、さすがタイガースだなっていう気持ちを持っております
-タテジマユニホームは19年ぶり。
「正直、想像していなかったんで。うれしいっていうか、やっぱり1年目、プロに入った時と同じユニホームをまた着れるっていう喜びがすごくあります」
-コーチ要請は誰から。
「矢野監督の方から電話を頂きまして“ペイの力を貸してほしい”と。“タイガースの打者の底上げを何とか手伝ってくれないか”っていうお話を頂きまして。僕自身もまさか矢野さんからそんなお話を頂けるとは思わなかったんで“前向きに考えさせてもらいます”と答えました」
-ライバルチームのヤクルトにいた者として、阪神の印象は。
「ヤクルトさんの方でも基本ファームの方にいたんで…1軍の試合をそこまで見る余裕がなかったので。タイガースの選手のイメージというか、印象っていうのは正直まだ白紙状態です、はい」
-キャンプを経てということになるか。
「そうですね。真っ白な気持ちで普通の目線でひとりひとり選手を見ていきたいなという思いもありますし。当然、選手の方々も僕のことを何も知らないんで。(井上新コーチのように)“モンスター”にはなれないですけど、僕もコミュニケーションは取っていきたいなとは思います」
-阪神は得点力不足に苦しんだ。何が必要と考えるか。
「得点力っていうのを考えた時には取れる時にしっかり取るっていうのが大事になってきますし、そういうことでは無駄なアウトにならない、意味のあるアウトっていうのもすごく大事になると思うんで。そういう意識というか、そういうものを選手には植え付けていきたいなと思います」
-本部長から勝負強さ、準備力の指導を期待とあった。
「勝負強さ…そこは半分は運だと思うんで。運とあとは負けん気の強さ、もう技術以外の精神的なところがすごくあると思うんで。そういうのを僕も経験してきたことと、自分がプレーで経験してきたこと。それとコーチになって、他チームからいろいろ学んだことを選手に伝えてあげたらいいのかな、アドバイスができたらいいのかなとは思っています」
-選手にどういった指導を考えているか。
「あまり難しく考えてもその場でなかなかできない部分は多いので。とにかく僕は必死にやってきた方だったので、もうとにかくその必死さを一番に出すのが一番かなと思っています」
-史上初の代打サヨナラ満塁逆転優勝弾が有名。
「もう17、8年前ぐらいですか。もう薄れかけてはいますが…まああれは僕にしかできないことなので(笑)。でもそういう場面とかでも活躍できるような選手を育てていきたいなとは思います」
-阪神で注目している選手。
「中途半端に名前を挙げてもアレなんで。僕はまだホントにその選手がどんな技量があるのかを見ていないので。まだそういうのは特にはないです」
-秋季キャンプで見ていく。
「そうですね。僕からも見ていきたいですし、いろいろ話をしながらその選手の良さっていうのを見つけていければいいなと思います」
-ファンにメッセージを。
「19年ぶりにまたタテジマのユニホームを着られるように戻ってきました。どこまでチームの力になれるか分からないですけど、ホント僕を育ててくれた球団ですし、精いっぱい恩返しできるように。強いチームを作っていく中でその一員になれたらと思っていますんで、お手柔らかによろしくお願いします(笑)」