北川コーチ“初仕事”で選手じっくり観察 矢野監督が右打者育成&ムードメーカー期待

 ナインの前で笑顔であいさつする北川コーチ(左)
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 阪神の北川博敏新打撃コーチ(47)が26日、秋季練習に合流して選手たちに熱視線を送った。“初仕事”となったこの日は直接指導する機会はなかったが、選手の動きを一人ずつ確認する作業に終始した。また矢野燿大監督(50)は同コーチに右打者の育成や、チームのムード作りとしての役割を期待した。

 トレードマークの笑顔が絶えなかった。2000年以来19年ぶりとなるタテジマのユニホーム。練習後、北川打撃コーチは「ユニホーム(姿)は自分では見えないので」と照れ笑いを見せた。就任後“初仕事”となった秋季練習。終始明るい表情で選手を見守った。

 フリー打撃からロングティーと、熱心にバットを振る選手一人一人に目を凝らす。身ぶり手ぶりを交えた熱血指導ではなく、この日はじっくり観察。「どんなタイプの子なのかなというのは、自分なりに感じながら見ていました」と選手の特性を把握することに努めた。

 矢野監督が新コーチに期待する一つは右打者への指導だ。「同じ右バッターのアドバイスというのはしてもらえると思う。今まで俺も選手には伝えているんだけど、また違ったアイデアだったり発想だったり、というのはあると思うんで」。中谷や江越、大山ら右打者の成長は覇権奪回に欠かせない。北川コーチの指導が殻を破る一助となれば、指揮官が描く青写真は現実に近づく。

 もう一つ期待するのがムードメーカーとしての役目だ。練習前には「普通にあいさつしたんですけど『もうひと声』と言われて戸惑って、笑いが起きたんじゃないかな…」と周囲を笑わせた。矢野監督も「色んな効果があるんじゃないかな」とうなずいた。

 久々に足を踏み入れた甲子園に「高校野球の聖地で練習ができる。幸せだなって思いました」と満面の笑みを浮かべた北川コーチ。貧打が解消されれば、虎党も笑顔になる。

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