新大砲候補デビッドソン 今季3A33発101打点 FA濃厚28歳右打ち三塁手
阪神が来季の新外国人候補として、マット・デビッドソン内野手(28)=レンジャーズ3A=をリストアップしていることが26日、分かった。メジャーで2年連続20本塁打を達成した長打力が持ち味で、今季は3Aで33本塁打、101打点をマーク。球団はワールドシリーズ終了後に動き出す米ストーブリーグの動向をにらみながら、最大2人の助っ人野手獲得を基本線として本格選定に入る見通しだ。
来季の得点力アップへ、今オフの最重要課題となる助っ人長距離砲の選定。そこにメジャー通算49発の右打者、デビッドソンが浮上した。球団幹部は「その名前は聞いたことがある。リストには入っている」と明言。抜群の長打力を持つ男が、獲得候補に入っていることを認めた。
デビッドソンは2013年にダイヤモンドバックスでメジャー初昇格を果たした後、なかなか結果をつかめなかった。だが、17年にホワイトソックスで26本塁打をマークすると、翌18年も20本塁打。オフにノンテンダーFAとなり、レンジャーズとマイナー契約。今季はメジャー昇格こそなかったが、3Aでは33本塁打、101打点の好成績を残した。
メジャーでは三振数が多く、低打率が要因となり、定着することはできなかったが、長打力は魅力的な存在。課題の三振についても20代前半の頃と比較すれば、改善傾向にある。右足にしっかりと軸を残したスイングスピードは、日本球界に来れば屈指の存在になりえる。現在はメジャー昇格の前提となる40人枠を外れており、オフにFAとなる可能性が高い。
現時点で残留の方向であるマルテに加え、今オフの助っ人野手補強は最大で2人を基本線としており、守備の内外野、右左を問わず、打てる選手を最優先にリストアップ作業を進めていく方針。「今オフは30歳前後の選手が多く市場に出ることが予想される」。こう同幹部が明かしたように、メジャーでは若手が芽を伸ばしていることから、中堅世代の選手たちが活躍の場を日本や韓国に求めていく予測も出ている。
韓国プロ野球で今季、打点王を獲得したジェリー・サンズ外野手(32)=韓国・キウム=を含め、ワールドシリーズ終了後に動き出す米市場の動向をにらみながら慎重に選定作業を進めていく方針。いまや慢性的とも言える得点力不足を解消し、打線の核になれる逸材を見つけ出す。