飯田 山本昌氏の助言受け先発再挑戦中 遥人、岩貞、ガルシアと左腕4人形成へ

 ブルペンで力投する飯田
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 「阪神秋季キャンプ」(11日、安芸)

 阪神の矢野監督(50)が11日、来季の先発左腕として飯田優也投手(28)に期待を寄せた。臨時コーチを務める山本昌氏からのアドバイスを受け、先発転向へ鍛錬を重ねている飯田。チームは今季、鉄壁のリリーフ陣を誇った一方、CSファイナルSでは先発の駒不足が露呈した。高橋遥、岩貞、ガルシアに次ぐ4人の左腕が形成されれば、猛虎の先発陣は厚みを増すことになりそうだ。

 すがるような思いと後がない危機感を募らせ、毎日腕を振っている。チームに貢献できる最善の方法は何か。飯田が導き出した答えは、志願の先発再挑戦だった。「どこで一番チャンスがあるかを考えて。(先発を)できるに越したことはない」と現状打破への強い思いを口にした。

 矢野監督は「ブルペンで投げている姿とか昌さんに聞いているのを見ると、貪欲というか何とかしたいっていうのは、よく表れている」と必死の思いを感じ取る。「自分がどうやって生きていけるかっていうところで、そこがチャンスと思ったんだろうし」。今季終盤、チームは先発陣の駒不足に泣いた。高橋遥や岩貞、ガルシアに飯田が加われば、“左腕王国”となり、先発陣の層は厚くなる。

 今キャンプでは連日、山本昌臨時コーチからの助言を受けながら「腕を大きく使う」投げ方の習得に励んでいる。「ずっとコンパクトに、小さく小さく投げていた」と従来の腕の使い方を見直し、この日はブルペンで110球を投げ込んだ。

 投球時に左腕の使い方を入念に確認。体から左腕を遠ざけることが理想で「(山本)昌さんに、先発なら効率良く体を使わないといけない」と指導され、“悪癖”の矯正に注力している。そのフォームには「力も効率良く使えるので、先発でも体力を消費せず投げられる」という利点があり、「できる兆しが見える」と手応えを感じつつある。

 山本昌臨時コーチから教わったスクリューは10日のケース打撃登板時に投げ、感触は上々。指揮官からも「完成度は一番高いところにある」と評されるほど、自分のモノにしつつある。先発という居場所を求め、“昌イズム”をヒントに己の存在価値を高めていく。

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