藤浪に“憲伸カット”昌臨時コーチが伝授 良化の一途“教え子”にさらなる助言
「阪神秋季キャンプ」(12日、安芸)
阪神の藤浪晋太郎投手(25)が12日、山本昌臨時コーチ(54)から“憲伸カット”を伝授された。中日のエースとして君臨した川上憲伸氏の代名詞であるカットボール。「憲伸は右肩を出さずに投げるカット」というイメージをブルペンで伝えた。
「カットボールも自分で曲げようとし過ぎると、少し(腕が)遠回りするので」と言葉の意図を明かす。カットボールの使い手としてヤンキースで活躍したマリアノ・リベラの名前も挙げ「手首の使い方の上手な人」を例に助言した。
数球試投した藤浪は「右肩を出さないことで、よくスライド(曲がる)することを教えてくれた」と説明。この日はブルペンで68球を投げ、カットボールを5球、クイックでも同球を7球投げた。
右腕の“悪癖”である右打者の体付近に抜けるボールが影を潜めており、山本昌臨時コーチは「(右打者の体付近に)行きづらくなっているのがすごく大きい。確率的に言うと大幅に減るはず」と断言した。
同コーチは「僕の中で、形が安定してきたというのがこのキャンプで一番あった。今日は満足感がありました」とご満悦。課題を着実にクリアし、上昇カーブを描く藤浪の現状に自然と表情がほころぶ。
キャンプも第3クールが終了。「普通にブルペンの力を出してくれたら、秋のキャンプは万々歳。自信を持って普通にマウンドに立ってくれたら、15勝できるピッチャーですから」とレジェンド左腕。礎作りは最終段階に入った。