北條、藤浪撃ち 12年甲子園春夏決勝の“再戦”で先制2点打

 「阪神紅白戦、白組5-1紅組」(17日、安芸市営球場)

 阪神の北條史也内野手(25)が17日、今年ラスト実戦となる紅白戦で藤浪撃ちの猛アピールだ。甲子園を沸かせた2012年の“再戦”。高校時代は藤浪擁する大阪桐蔭に春夏連覇を許したが、この日の軍配は先制の2点適時打を放った北條に上がった。レギュラー奪取へ。戦いはまだまだ続く。

 夢の“再戦”だった。打席に北條、マウンドには藤浪。同期入団である戦友との対戦は、今年ラスト実戦が舞台だった。「打ってやろうという気持ちでした」。レギュラー奪取へ。北條が来季へつながる光をともした。

 2012年に繰り広げた光景だった。スタンドで見守る観衆も、二人の対戦を心待ちにする。三回1死二、三塁で回ってきた打席に、「積極的にどんどんいこう」。迎えた1ボールからの2球目だった。135キロのカットボールを鋭いスイングで捉えると、白球は右前へ。先制の2点適時打となった。

 なかなかない対戦機会だ。北條は「新鮮でしたね」と笑顔で振り返る。2012年の甲子園で、大阪桐蔭のエースと光星学院の4番として春夏ともに決勝戦で対決。北條は藤浪の前に敗れたが、今は同じチームメートで大切な仲間となった。今キャンプでも同級生会を計画。切磋琢磨(せっさたくま)し合ってきた戦友撃ちで、この日は結果を残した。

 安芸キャンプでは、主に打撃面の強化に取り組む。「結果と内容。自分のやりたいことを思ってプレーしていました」。だからこそ、反省も忘れない。五回の第3打席では、初球の甘い球をファウルにしたことを反省。最後は併殺打に打ち取られただけに、課題を胸に刻み込んだ。

 猛アピール成功だ。井上打撃コーチに「一番ガッツのある子」と言わしめた貪欲な姿勢。矢野監督も「ジョー(北條)らしいしぶといバッティングができていた。1年間安定してというのは難しいけど、出せるかというところにきている」と伸び悩む若手選手の成長を実感。好調を継続する姿に、来季へのビジョンを重ね合わせた。

 いまだ決着のつかない遊撃争いは、まだ始まりにすぎない。ただ、今年“最終戦”は快音で締めくくった。飛躍へと続く秋。この安芸で流した汗が、来季への道しるべとなる。

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