藤浪に山本昌氏が合格点 “第一関門突破”に「ホッ」次はピンポイント投球や
「阪神秋季キャンプ」(18日、安芸)
阪神の藤浪晋太郎投手(25)が18日、山本昌臨時コーチから“第一関門突破”の合格点を与えられた。二人三脚で歩んできた安芸の「昌塾」も集大成を迎えようとしている。
午前中から、たくさんの若手投手陣が昌塾を受講した。そしてこの日、最後の“生徒”となったのが藤浪だ。ブルペンに現れると、一球、一球丁寧に、大切に投げ込んだ。限られた時間の中で指導を受ける機会。「ラインを意識して」「抜けてあそこなら、大丈夫」-。いろいろな角度から言葉を掛けられた。
山本昌氏は所用のため、17日の紅白戦は生チェックできず。だが、動画で藤浪の全球を確認したという。2回3安打3失点。「四球も暴投もあったかもしれない。でも右打者の体に向かっていく球はなかった」。これは今キャンプ、同氏が藤浪へ最初に掲げたテーマだった。
山本昌氏は「ホッとしています」と目尻を下げた。不安を取り除き、次のステージへ。今度の課題は狙った場所にピンポイントで投げるという、一歩進んだ制球面だ。
安芸の空は分厚い雨雲が覆った。だが、藤浪が1球目を投じる頃には小雨に。次第に雨は上がった。ブルペンで46球。狙った場所にピンポイントで投げ込んだ。「ちょっとずつできてきているので、来季につなげられるように頑張りたい」。いつかは晴れる。そう信じ、腕を振り続ける。