上本が激白 生涯虎宣言!必ず二塁奪う「これからも阪神で1年、1年頑張りたい」
阪神の上本博紀内野手(33)が20日、志願の秋季キャンプを終えた現在の胸中をデイリースポーツに激白した。昨年に続いて国内FA権を行使せずに残留を決めた今オフ。阪神に骨を埋める決意を明かした。来季の飛躍を誓い、若手と汗にまみれた20日間。阪神への恩返しを胸に、上本流“験担ぎ”で充実のオフを過ごす。
上本は昨年、取得した国内FA権を行使せずに残留を決め「1年ごとに勝負したい」と単年契約を結んだ。勝負する。強い気持ちの表れだった。そして今オフもFA権を行使せずに残留。阪神に育ててもらった11年間。安芸キャンプでは多くのファンとふれあい、エールももらった。
「ケガ明けでシーズン中も気を遣ってもらった。首脳陣の人に『まだできる』って言ってくれる方もいる。これからも阪神で1年、1年頑張りたい」。阪神に骨を埋める決意を固めた。
今キャンプ最年長となる33歳で志願の安芸行き。上本が見つめたのは自分自身の現在地だった。「結果が出る、出ないは言い訳。年のせいとか、ケガのせいとかにしないように、自分を追い込んでみたかった」。阪神への恩返しとなる来季の飛躍へ。
静かに1年前の秋を思い返した。寒くなり始めた鳴尾浜で走り始めたころ。同年5月に「左膝前十字じん帯損傷」の診断を受け、再建手術。1年を棒に振った。ユニホームを着ることさえできない、長く、険しいリハビリだった。
「オフに練習できなかった分、思うように体も動かなかったですね」。62試合出場で打率・192、1本塁打、6打点。今季に影を落とした。だからこその安芸キャンプ志願参加。「自分(一人)じゃできないかなと思ったので」と照れ笑いする。オフに動く。これは上本にとって“験担ぎ”だった。
2016年オフ。初めて鳥谷の自主トレに同行。ウエートや走り込み、バットを振り込んだ。宜野座キャンプを前に、ここまで追い込みをかけるのは初めてのこと。「感覚がよくて…。その翌年、プロで一番活躍できたんです」。2017年は125試合に出場し、打率・284、9本塁打、38打点。正二塁手の座を奪い返した。
安芸キャンプを前に掲げたテーマは打撃面の向上。「自分の存在価値はバッティング」と言い切る。若手と同じメニューを消化。ヘロヘロになりながらも115球連続ティー打撃にも取り組み、ケース打撃では“打て”のサインに2打数2安打。だが、1球ファウルにしたことを「あれは僕の中で失敗」と言うほど、ストイックに取り組んだ。
「今までは大した実績もないけど自信はあった。でも、もっと練習しないといけないなって」。決意のキャンプ完走。レギュラー再奪取とリーグ優勝を安芸の空に誓った。