矢野監督、新入団選手に伝える「ピンチはチャンス」
阪神は2日、大阪市内のホテルで新人8選手の入団発表会見を行った。
会見に同席した矢野燿大監督は、「本当にドラフト指名した時から、楽しみな選手が指名できた。顔を見て、ますます高まっている。早くプレーがみたいですね」と心待ちにした。その上で、選手たちに伝えたのは、「ピンチはチャンス」だということだ。
「僕たちはファンに感動を与えて、子どもたちに夢を与えるチームになっていきたい。期待がすごく大きいです。自分もレギュラーになるのが遅かった。プロ入ってなかなかうまくいかなかった。でも、振り返ってみたらそこにチャンスがあった。いい事ばかりじゃなく、いろんな事が起こりうる。でも、その時がチャンスなんだ」
今秋のドラフトでは1位の創志学園・西純矢投手から、5人連続で高校生を指名。しかも5人全員が今夏、甲子園で活躍したスター選手であった。
阪神が1位から5人連続で高校生を指名したのは、1966年度の第1次以来53年ぶり。同年のドラフトは9月(第1次)に「秋の国体に出場する高校生と社会人」、11月(第2次)に「大学生と秋の国体に出場する高校生」と2回に分けて開催。阪神は第1次の1~10位まで全て高校生を指名。1位は江夏豊(4球団競合の末、交渉権獲得)で、3~4位と6~9位の6人が、入団拒否している。
「育てる阪神」への変革。5人の高校生獲得には、球団としての覚悟が見える。将来性豊かな選手たち。ファンならずとも、夢のあるドラフトになった。晴れの舞台で新たに決意表明し、早期の1軍出場を目指していく。