高山「勝てなかったと言わせる」福留&糸井&近本覚悟!来季5年目不退転の決意
阪神の高山俊外野手(26)が5日、兵庫県西宮市の球団事務所で契約更改交渉に臨み、400万増となる3600万円でサインした。今季は105試合に出場し、糸井の故障離脱後は先発起用も増えたものの、定位置奪取には至らなかった。来季は福留、糸井、近本らを押しのける決意を口にし、スタメン出場にこだわる姿勢を強く示した。(金額は推定)
並々ならぬ思いを胸に秘め、静かに闘志を燃やした。もどかしさと悔しさ。あらゆる感情が入り交じる今季からの巻き返しへ、高山の口調は熱を帯びた。
「来年は孝介さん(福留)や糸井さん、近本を押しのけて、というか。『高山に勝てなかった』と言われるぐらい、そのくらい自分にプレッシャーをかけてやりたい」
あえて高いハードルを設ける背景には「僕の中で、いけるという気持ちもある」と話す自信が根拠だ。求める理想が高いからこそ、今季の打率・269には「ダメだったな」と振り返り、今季は「やっぱり悔しかったですね」と率直な気持ちを口にした。
出場試合数は昨季の45から、今季は105に増加。8月に糸井が故障離脱した後は主に右翼でのスタメン出場が続いた。5月29日・巨人戦(甲子園)では代打サヨナラ満塁弾を放つなど5本塁打。だが、活躍翌日に左投手が先発すると、ベンチスタートになることも少なくなかった。
今季、対左投手は打率・172で対右投手の・296に比べて苦戦した。「打った次の日に(スタメンを)外される。そこの悔しさが一番ある」と不完全燃焼の要因を口にした。
開幕1軍ながら4月4日に2軍降格。「状態が悪くない中で2軍に落ちて。本当に苦しかったです」。だからこそ印象的なのは、華々しい本塁打より「今年1本目のヒット。1本打つのに1カ月近くかかった。1本目が一番うれしかった」と4月30日・広島戦(甲子園)、平成最後の試合で放った中前への今季初安打を挙げた。
来季は「スタメンで出る試合というのを、こだわってやっていきたい」と気合十分。福留、糸井に今季盗塁王・近本へ堂々と挑む20年シーズン。16年の新人王には苦しみ続けた経験という、何よりの武器がある。