大山よ、オフは自分に打ち克て!浜中氏 愛弟子の4番“完走”へ最後のエール

 スタート前、あいさつする浜中コーチ。左はオリックス・中川
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 今季まで阪神で1軍打撃コーチを務めた浜中治氏(41)が8日、兵庫県小野市内で行われた「第6回小野ハーフマラソン」に参加し、大山悠輔内野手(24)に“最後のエール”を送った。2軍コーチ時代から成長過程を支え、今季も主に4番を任せたまな弟子。オフの猛練習で自分自身に打ち克(か)ち、真の4番として絶対的な存在になることを求めた。

 久々に公の場に姿を見せた浜中氏は、穏やかな表情で口を開き始めた。今季は1軍打撃コーチとして虎を指導。「生え抜きが頑張らないとね」と若虎の成長を願うが、「大山」のキーワードに口調は一気に熱を帯びた。開幕から108試合、4番を任せた教え子。心情を代弁するかのように思いやる。

 「4番を打って、外れたので。悔しさはものすごく持っている。もう一度、4番を打ちたいという気持ちはかなり強いと。やるべきことは分かっている」 4番降格となった8月10日の広島戦(京セラドーム)。大山は試合前、浜中氏に誓った。「奪い返すつもりで頑張ります」。同氏には二人三脚で歩んだ日々に信念がある。「ファン目線ですけど」と前置きした上で、「4番は日本選手に打ってほしい」と力説した。

 大山の勝利打点「13」は、DeNAのロペスに次ぐリーグ2位。「勝負強さは必要な要素だ」と続ける。「パワーでは勝てない。でも、ここ一番で決めるのが日本の4番。ファンやみんなの期待を背負って、こいつなら決めてくれる。そんな4番になれるのは、日本選手だと思うんですね」。その素質を肌で感じるからこそ、オフの過ごし方を求めた。

 「一塁、三塁もそうですけど、僕も外野だったので常に補強されるポジション。危機感は自分が一番、持っていますよ。結局ね、不安を取り除くには練習しかない。これだけやったんだと、自分に打ち克たないと」

 大山が新外国人ボーア、マルテとの競争に勝てば最大の補強になる。だからこそ「2月1日」だ。「初日に、こいつすごいなと思わせないと、命取りになる。僕らも見に行って、レベルアップした姿を見せてくれないとダメだと思う」。願うのは4番“完走”。愛の猛ゲキでエールを送った。

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