近本 神戸でVパレードや「関西を盛り上げたい」「猛虎感動大賞」受賞
デイリースポーツ制定「2019年猛虎感動大賞」を受賞した阪神・近本光司外野手(25)が13日、慣れ親しんだ地元・神戸での優勝パレードを熱望した。大賞はプロ野球新記録となるシーズン214安打を放った2010年のマートン以来、9年ぶり7人目。2年目を迎える来季も、自らの信念を貫いて活躍することを誓った。
生まれ育った関西を沸かせ、恩返しをする。25年間、兵庫で生まれ育った近本。地元に再び歓喜を-。03年以来となる、神戸での優勝パレードへ思いを強くした。
「2003年、2005年の優勝の時は野球ファンだけでなく、地域の人に元気とか勇気とか与えているのを見て、すごいと思った。今までの人生で優勝パレードをしたことがないので。神戸で優勝パレードしたいです」
兵庫県淡路市出身の若虎は、社高-関学大-大阪ガスを経てドラフト1位で阪神に入団した。社会人の大阪ガスも練習拠点は西宮市にある。「兵庫県から一度も出たことがない。縁を感じます」と地元への愛着を口にした。
注目を浴びたルーキーイヤー。142試合に出場し、打率・271、9本塁打、42打点。36盗塁で盗塁王を獲得し、チームのCS進出に大きく貢献した。また、7月13日の球宴第2戦(甲子園)では、史上2人目となるサイクル安打を達成。新人では初となる快挙で、野球ファンを熱狂させた。
「プレーする中で多くの人に伝えたいことも伝えられてますし。支えてくれた人に野球をする姿を見せて恩返しできたというのは、一番良かったかなと思います」
淡路島から応援バスツアーが開催されるなど、1年目は目の前の一戦に全力で取り組み、勇姿を届けた。「淡路島だけでなく、関西を盛り上げたい」。来季もプレーで盛り上げることはもちろんだが、さらに上の形を目標とする。05年以来のリーグ優勝。関西全体を喜ばせる考えだ。
2年目の選手ではなく、25歳のプロ野球選手という意識を持って臨む来季。自らの役目は十分承知している。「チームが自分に求めているのは走塁。ホームにかえってきて勢いをつけることだと思う。そういうことを意識していきながらプレーしていきたい」。猛虎の韋駄天(いだてん)が強い覚悟を持ち、2020年のシーズンに挑む。