梅ちゃん快挙!倍増1億円でサイン 生え抜き捕手で初の大台「優勝しか見てない」

 阪神の梅野隆太郎捕手(28)が16日、兵庫県西宮市の球団事務所で契約更改交渉に臨み、倍増の年俸1億円でサインした。今オフの球団の大トリ更改を、生え抜き捕手では初となる“大台到達”で飾った。会見では何度も「優勝」の二文字に強い思いを込め、来季こそ2005年以来のリーグ制覇を目指すことを誓った。(金額は推定)

 奇跡のチームを支え続けた一年だった。ケガあり、ミラクルありの激動の2019年。球団の生え抜き捕手としては初の大台到達となった梅野が思いを込めたのは、いまだ見たことのない景色だった。

 「来年の目標は『優勝』。この二文字を達成できるようにしたい」

 プロ6年間で一度も手に届いていない。正捕手として戦ったこの3年間は2位も最下位も経験した。だからこそ、梅野は「キャッチャーとしてやらないといけないことは、チームを優勝に導くこと」と自覚をにじませる。来年6月で29歳。選手会長も務めるチームの顔としての覚悟は、強い言葉に込められた。

 守り勝つ野球。これが優勝への道しるべだという。中でも力を込めたのは「接戦で勝つ」ということだった。打線の好不調や投打のかみ合いは、いつも理想的なことばかりではない。だからこそ守り、勝ち切ることの大切さを訴えた。

 「その試合がしんどくても、次の日に気分よく戦うために。接戦を戦い抜いて勝つことが、優勝へ近づく道だと思う」。扇の要として、チームを見つめた3シーズン。僅差でつかむ勝利への執着は強まった。

 飛躍の一年だった。今季は開幕直後に左足薬指を骨折したが「いい決断ができた」と強行出場。129試合で打率・266、115安打、9本塁打、59打点と軒並みキャリアハイを更新した。

 4月9日・DeNA戦(甲子園)ではサイクル安打を達成。65年ぶりに123補殺の日本新記録も樹立し、2年連続でゴールデングラブ賞に輝いた。今年の漢字一字には「昇」としたため、上昇の手応えをつかんだ。

 一流選手の仲間入りへ、目標の一つだった大台到達に表情も緩む。大幅昇給の使い道については「物欲がある方なので」と笑いを誘ったが、すぐさま表情を引き締めた。「体のケアのために、医療器具を取り入れていきたい」。自己投資ファーストの姿勢で、来季のフル稼働に備える。

 「自分の成績を超えられるように。優勝しか見ていません!!」。来季も見据えるキャリアハイの更新、そしてその先へ。頼りになる選手会長が、15年ぶりの頂点へとチームを押し上げる。

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