井川慶氏 遥人爆発で優勝できる!未来のエース候補にハッパ
虎の新旧『29番』が投手論を熱く語り合った。元エースの井川慶氏(40)と、未来のエース候補・高橋遥人投手(24)の対談が実現。初対面の大先輩を相手に最初は緊張気味だった高橋だが、次々と質問をぶつけた。井川氏は的確なアドバイスを送るとともに「遥人君が頑張れば阪神は優勝できるんだよ」とハッパをかけた。対談その1。
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-阪神入団時に背番号29をもらった時の率直な気持ちは。
高橋遥人投手(以下高橋)「僕の小さい頃は、阪神だったら井川さんっていうイメージが強かったんで。しかも、井川さんは同じ左ピッチャーで。29番をもらった時はすごいなんか…なんて言うんですかね、身が引き締まるというか」
井川慶氏(以下井川)「ありがたいですよね。やっぱり有望な左ピッチャーがつけてくれるっていうのは自分にとってもうれしいこと。それでどんどん育って、ローテーションの中心で回ってほしいなっていう思いはありますね」
-今季は初めて1年間、先発ローテで回った。
高橋「それでも投球回は109(2/3)イニング。僕からしたら、規定投球回(143)は高い壁なんです。でも井川さんは200イニング(阪神在籍時の02~04、06年に4度)ですもんね」
井川「年間30試合で、普通に投げたら200イニングいくはずっていう感じかな」
高橋「今年の先発時の平均投球イニングが、僕は6だったんですよ。それを来年は7くらいにできたらなと思っています。他球団のエース級の投手って、絶対に平均7は投げていると思うので」
井川「7はいきたいところだよね。しっかりゲームを作ることに慣れてくれば、伸びてくるはずだよ」
-来季の目標は。
高橋「開幕ローテーション入りと、やっぱりイニングをもっと投げたいですね。勝ち星は1年目から2勝、3勝ってきているので、来年は…4勝じゃ少ないか(笑)。7勝はしたいな」
井川「今年3勝9敗でしょう?で、チームは3位になったわけだ。もし遥人君が爆発したら、優勝できるはずなんだよ。それを考えてほしいな」
-逆の9勝3敗にしたら貯金6。今年なら優勝した巨人と貯金数で並ぶ計算になる。
井川「そうなの?それ考えたことある?」
高橋「僕が借金6で、最後に6連勝して3位になったっていうのを、誰かに言われましたね。そういうこと?と思って(笑)」
井川「自分は出始めの時に、湯舟さんっていうすごい左投手がいて、その方が近鉄にトレードで出されたの。それで左の先発って、自分以外ほとんどいなくなったから、俺がやらなくちゃいけないって。俺が一本立ちして活躍できたら、優勝できるって。そう思ってしまった」
高橋「僕も…そんくらい…思いたいです」
井川「結局そうなんだよ。遥人君が一本立ちしたら優勝できるの。そこだよ。自分がしっかりすれば優勝できるんだよ。それを思ってオフにやらないといけない。これは冗談抜きで!」