阪神・西勇輝“V腕TEAM”目指す 春季Cから先発の「先輩と後輩の壁なくして」
阪神の西勇輝投手(29)が13日(日本時間14日)、ローテに入る先発投手陣の結束を呼び掛けた。エース道を歩む決意を口にし、個人タイトルの総ナメを目標に掲げる右腕。高い意識を置く先に「ONE TEAM」の精神がある。チームとして目指すのは15年ぶりのリーグ優勝、35年ぶりの日本一。春季キャンプから、門戸を開放していく。
間もなく始まるキャンプを前に、西勇はチーム一丸の重要性を求めた。「先輩と後輩の壁をなくしたい。聞きにくい環境は作りたくない」。抜群の安定感を誇る中継ぎ陣から、ジョンソンとドリスが不在になる。空白の2枠に若虎の台頭を願うと同時に、先発全体でのイニング数増を誓う。
「1年間、平均のイニング数が伸びたら全然違う。それが3、4人となれば、中継ぎの負担も減る。そうすればもっと大事なところで投入できると思う」
先発が1年間で登板する試合数は25試合が平均。単純計算で3人が1試合1イニング伸ばせば、中継ぎの負担を75イニング軽減できる。そのために必要なのが、対等な関係だと考える。「守屋や島本、青柳や遥人(高橋)はよく聞いてきた。貪欲なヤツは絶対にいい」。チームとして問題を共有し、話し合える積極性。それが成長、活躍する選手の経験則だと確信する。
早朝のジムトレーニング後は、ホノルル市内でキャッチボールや走り込みなどハードなメニューを消化する。遠投は「100ヤードいった!!」など、既に90メートルを超える距離と仕上がりも順調。後輩選手の話をすれば、一気に口調は熱を帯びる。
「期待するのは遥人やヤギ(青柳)。サダ(岩貞)や秋山は期待じゃない。やって当たり前です。望月に才木、浜地。あとは横山がよかった。牧にも期待している。石井もよかったな」
単独での自主トレ中だが、昨年末には梅野がハワイまで来て時間を共有した。「そこまでして来るヤツは、本当に何かを学びたいってこと」。深まる絆がうれしかった。「僕じゃなくてもいい。とりあえず西さんに聞いてとか。そんなんで全然いい」。願うのはチームとして競争の先にある共闘。全ての壁を取り払った先に、15年ぶりの悲願が見える。
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