阪神・球児「年齢の壁打ち破る」不惑守護神でのシーズン防御率0点台、目指す
阪神・藤川球児投手(39)が15日、沖縄県宜野座村の「かりゆしホテルズボールパーク宜野座」で自主トレを公開した。後輩の望月、オリックス・金田、ロッテ・石崎とキャッチボールなどを行った。今年7月で40歳になるが、虎の守護神は健在だ。2年前からウエートトレをやめるなど進化を続けており、史上初となる不惑でのシーズン防御率0点台の目標を掲げた。
気温20度-。南国の澄み切った空の下で、藤川は爽やかな汗を流していた。約30分間にわたって繰り返したキャッチボールでは、約60メートルまで距離を延ばし、順調な仕上がりを披露。「やりたいこと、やらないといけないことは順調に消化できているので、現段階ですけど、状態はいいかなと思います」と笑った。
不惑を迎えるシーズンを前に「年齢の壁を打ち破る」と言い切った。昨季は56試合で4勝1敗、16セーブ、23ホールドをマーク。「自分への勝負に勝ったと思えた。今年も自分に勝とうとするには、昨年以上のものがなければいけない」と語気を強め、さらに高いミッションを課した。
「(防御率)1点台が普通で、0点台でシーズンを終わりたい。一昨年、その前は2点台前半かな。それでは自分以上に周りが認めない。そうやって見てもらえるのは、勝負師としては必要なこと」
昨季同様50試合以上に登板して防御率0点台を記録すれば、史上初の快挙。進化を支えるのは、向上心と経験に裏付けされたトレーニング方法だ。「人それぞれ合う、合わないがある」と強調。藤川は2年前からウエートトレをやめ、走る量にメリハリを付けている。
「自分としてはウエートトレーニングよりも自分の体をどうさばけるか。自分の自体重というか、そういうもので壁を乗り越えていくことで、パフォーマンスが上がってきた」
これまでは公言してこなかった。年齢を重ねても活躍ができる秘けつを度々聞かれ、シーズン前だからこそあえて明かした。「やめた後だったらいくらでも言えるけど、やっている時に言ってもいいかなと」というのが今回の告白の真意だ。
6日放送のテレビ番組内のインタビューで、今季優勝した際に引退する意向を示した。「取りようじゃないですか、あれ」と笑い、「(引退と)言って自分が主人公になることは絶対にしてはいけない」ときっぱり。名球会入りの条件である日米通算250セーブまで残り7に迫る。異次元のレベルで、過去の自分を超えていく。