阪神・藤浪 必死“3連投”復肩へギアチェンジ 連日ブルペンで熱意見せた
阪神・藤浪晋太郎投手(25)が17日、鳴尾浜での自主トレで、1月では異例とも言える、3日連続のブルペン投球を行った。15日と16日の球数も計算した中で、昨年もなかった3連投で力強く71球の投球を披露。宜野座キャンプでは早期の実戦登板も見据えており、勝負の1年に向けてまた一つ、ギアを上げた形のピッチングとなった。
捕手のミットから、ズシリと重い音が何度も響く。寒空の下、力強く放たれた直球で今オフ最多となる71球の投球を締めくくると、自然と藤浪の表情が緩んだ。1月の鳴尾浜での自主トレ期間では、異例とも言える3連投。納得のフィニッシュとなった。
「肩をしっかり作ってしまうのと、状態を上げるというのと、あとは技術練習の意味で、しっかり投げておきたかったというのがあります。(今のテーマは)状態を上げていくことなんで」
順調な調整ぶりを示し、ギアを上げたようなピッチングだ。変化球も「(投げているのは)初日からなんで」とカットボールやチェンジアップなどを投げ込み、感触を確認。もちろん、ただ何となく投げたわけではない。この数日の球数と、あと2週間後に迫ったキャンプまでの日数を見据えた71球だった。
「球数自体もここまで少なかったですし。明日も休みだからと思って」と藤浪。15日は20球、16日は47球という球数を投じていた中、翌日の休みも計算してしっかりと投げ込んでの3連投。11日に今年初めて鳴尾浜でブルペン入りしてから、狙い通りの仕上がりを見せてきている。
1月の鳴尾浜での3連投については「去年もあったような、なかったようなですが」と話したが、実際には昨年は行っていなかったもよう。それどころかプロ8年目にして、自己最速時期の3連投という可能性もある。藤浪自身に連投へのこだわりがなかったとしても、入念な調整はキャンプが迫る中での今季にかける熱意の表れと言える。
すでに矢野監督は、藤浪の特別扱いなしの方針を示しているが、そもそも、藤浪自身にもその考えはない。早期の実戦登板も視野に入れているからこその、調整ペースだ。
「(状態は)いつも通り、例年通りですね」。ブルペン投球以外には、重さが異なるボールを使ってのスローイングやダッシュ、ウエートなどに取り組み汗を流して調整。背水の思いで挑む1年。藤浪は迷うことなく、一歩一歩、力強く着実に前に進んでいる。
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