キャンプ地でジェット風船自粛 虎にも新型肺炎余波…ファンに本拠と敵地でも協力要請

 阪神は7日、キャンプ期間中に1軍・宜野座、2軍・安芸で行われる練習試合において、ジェット風船の使用自粛をファンに求めることを発表した。また8日に北谷で行われる中日戦など、ビジターの試合についてもファンに自粛するように協力を要請。新型コロナウイルスの感染拡大で国や自治体から感染予防に関する通達が出ており、春季キャンプ後のオープン戦については慎重に対応を検討していく。

 スタンドを彩る“甲子園の名物”も巻き込まれる形となった。球団は1軍キャンプ地・宜野座および2軍キャンプ地・安芸で行われる対外試合について、ジェット風船の自粛を要請。さらに8日に北谷で行われる中日戦など、ビジターでの練習試合&オープン戦についても、ファンに協力を呼びかけた。

 それほど新型コロナウイルスは日本国内で猛威を振るっている。7日現在、沖縄県内で感染者は確認されていないが、キャンプ見学などで全国各地からファンが訪れている。潜伏期間が約2週間と長く、飛沫感染(くしゃみ、咳、つばなどによる感染)することが厚生労働省のホームページに掲載されており、ジェット風船を使用することによって集団感染が起きる可能性は否定できない。

 すでに阪神はキャンプ初日から厳戒態勢を敷いてきた。谷本球団本部長は1月31日に「体調が悪い日は球場にお越しいただくのを控えていただきたい」と、ファンに対して異例の呼びかけを行った。

 さらに「選手にもマスク着用の励行と、熱があったら部屋から出るなとの注意喚起をしました」と説明。ファンサービスの際には選手がマスクを着用し、新型のオゾン脱臭器を導入するなど感染防止に全力を注いでいる。

 例年、宜野座で行われる練習試合では七回の攻撃開始前にファンがジェット風船を飛ばす光景が見られていた。そのため球団はキャンプ地のグッズ売り場にジェット風船を用意していたが、自粛要請とともに撤去したという。

 過去には2009年5月に新型インフルエンザの拡大に伴い、ジェット風船の販売を取りやめ、使用自粛をファンに要請。直後、同25日に甲子園で行われたロッテ戦では、ラッキーセブンで一塁側スタンドのファンから金色の紙テープが投げ込まれるなど、普段とは違った盛り上がり方もあった。

 キャンプ打ち上げ後のオープン戦や公式戦については今後、慎重に検討される見通し。新型コロナウイルスが猛威を振るい続ければ、その余波は阪神だけでなくプロ野球全体に大きな影響を及ぼすことになりそうだ。

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