阪神ドラ2井上、衝撃弾 バット折れても突き刺した!西武・中村も拍手
「2軍練習試合、西武3-3阪神」(23日、高知市東部野球場)
阪神ドラフト2位・井上広大外野手(18)=履正社=が23日、西武2軍との練習試合(高知東部)に「5番・DH」でプロ初スタメン出場。二回の第1打席でバットを折りながら左翼へ強烈なライナー性の本塁打を放った。プロの投手から放った“衝撃弾”に、同じ大阪府大東市出身の西武・中村剛也内野手(36)も拍手で褒めたたえた。
グリップの部分が真っ二つに折れていた。にもかかわらず、強烈なライナーが左翼防球ネットを突き刺す。まるで漫画のようなワンシーン。「ホームランになったということは振れている証拠かと」。井上がプロの投手を相手に初めて放ったアーチは、規格外のスケールを感じさせる。
ファーストスイングだった。二回先頭の中谷が先制ソロを放った直後に回ってきた第1打席。西武先発・伊藤が投じた1ストライクからの2球目だった。内角スライダーに井上が反応。バットのグリップ部分を折りながらも、うまく肘を畳みながら軸回転で振り抜く。「良い感じで振れました」。スタメンデビュー戦で見せた一発は、“衝撃”のアーチだった。
試合前には憧れの大先輩から刺激を受けていた。右足の張りの影響で2軍調整中の西武・中村と初対面。「同じ(大阪府)大東市出身なのであいさつに行っておこうかと」。6度の本塁打王に輝き、通算415発のスラッガーを間近にして「オーラがありました。大きいと言うか、体つきも全然違う」と圧倒されそうになった。
それでも明るく接してくれたことがありがたい。「住道(すみのどう)が最寄り駅ですと言ったら『マジ!』と言われました」。本塁打を打った際は、三塁側の芝生席で見守っていた中村から拍手でたたえられた。
末恐ろしい潜在能力の高さ。平田2軍監督も「見事だね。バットを折りながら持っていける」と驚きを隠せない。24日の四国ILp・高知との練習試合では右翼の守備にも就く予定。「守備も大丈夫だと思います」。こんな物ではない。これからプロの舞台で、さらなる衝撃を見せてくれるはずだ。