阪神ボーア 甲子園初見参でバックスクリーン4発「すごくいい球場、最高だ」
阪神の新助っ人ジャスティン・ボーア内野手(31)が28日、甲子園で再開した全体練習に参加した。聖地での初フリー打撃では4発のバックスクリーン弾を含む、計7本の柵越えを披露。出場を予定している、29日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)へ勢いをつけた。春季キャンプ中の実戦では9打数1安打と、まだまだ“冬眠中”のB砲。ここから調子を上げ、シーズンでも夢のあるどデカい一発を頼んまっせ!!
まずは登場から驚かせた。2日前までいた沖縄より15度近く低い気温8度。ネックウオーマーなどの防寒具を着用する選手もいる中、ボーアは半袖姿で甲子園のグラウンドに初めて足を踏み入れた。
「とても快適だよ。寒いのはそんなに苦手じゃない。実際、寒いとは思わないしね」。丸太のような腕をむき出しにした姿を周りからイジられまくっていたが、本人は平然としたものだ。
聖地での初打撃練習では、あらためてパワーを見せつけた。前半はミートに徹していたが、徐々に強振しだすと、すぐに“甲子園1号”が飛び出す。結局、バックスクリーンへ4発、右翼席への弾丸ライナーが2発、左翼席にも1発。計46スイングで7発の柵越えを披露してみせた。
「外に出て見渡した瞬間に『すごくいい球場、最高だ』と思ったね」と初聖地の印象を語ったボーア。「広いことは聞いていたし風も考えて打ったけど、イメージしていた通り。いいスイングができれば、センター方向にも伸びることが分かった」と広い甲子園でも“ノープロブレム”の手応えを得たようだ。
ほぼ無風状態で特大弾を連発。この怪力ぶりなら、前人未到である推定150メートルの『CoCo PARK(ココパーク)弾』も夢ではない。甲子園のスコアボード真下にある店舗(ココパーク)に本塁打を直接放り込めば、その場にいた客だけでなく、当日の着弾時までにそこで飲食した利用者もレシートの提示で全額返金されるというサービスがある。
とはいえ09年に同企画の開始以降、達成者は出ていない。球場関係者は「選手メニューがたくさん売っている場所。バンバン打ってもらって、ボーア選手のメニューも作りたいですね」と“幻”のサービス実現に期待を寄せる。
29日のソフトバンク戦では3打席に立つ予定だ。3年連続で日本一を達成した王者との対戦になるが、「それよりも目の前のことに集中したいね」と気負いはない。相手の先発予定は開幕投手の有力候補である東浜。ここまでの対外試合では9打数1安打だが、好投手からの一発で勢いに乗りたい。