阪神・陽川 開幕1軍あるで!実戦3号逆転3ラン 矢野監督「いてくれるのは大きい」
「オープン戦、オリックス4-10阪神」(14日、京セラドーム大阪)
代名詞になった「ゴリラポーズ」に、三塁ベンチが存分に沸き立つ。無観客のドーム球場に響く大歓声。阪神の陽川が試合を決めた。2日連続の殊勲打だ。開幕1軍メンバー入りを確かなものにする逆転3ラン。右の切り札として首脳陣の評価も、日増しに高まっている。
「2死からつながってきた流れ。勢いに乗って初球から振っていこうと思いました」
1点差で迎えた七回。2死から近本、上本の連打で一、三塁とした。荒西に対してカウント1-1から3球目。真ん中低めの132キロをフルスイングした。一直線に伸びた鋭い打球は、バックスクリーンに突き刺さった。オープン戦2号、今年の実戦では3本目のアーチだ。
福留、糸井、ボーアら左の強打者が並ぶチームの中、貴重な右の長距離砲。「与えられたチャンスをものにしたい」と強い覚悟を口にする陽川に、矢野監督も賛辞を送る。「場面も状況も、打った中身も本当に素晴らしい形。いてくれるのは大きい」。貴重な戦力として、開幕1軍をほぼ確実なものにした。
キャンプから始動するタイミングを早め、自分の間合いでスイングを徹底。「3球で打席は終わってしまう。しっかり自分から仕掛けていけるように」と、積極的な攻撃姿勢が好結果を生んでいる。依然として開幕日が不透明な中、必死のアピールで居場所をつかむ。