阪神・糸井、開幕延期をプラスに 左足首大丈夫「追い込めることを追い込んで」
阪神の糸井嘉男外野手(38)が17日、新型コロナウイルス感染拡大に伴う開幕延期を受け、甲子園で遂行された異例の“ミニキャンプ”を歓迎した。約4時間半にわたって全メニューを消化。昨年手術した左足首の不安を完全に取っ払い、万全の態勢でシーズン開幕に備える。
与えられた時間を無駄にはしない。全ては万全の状態でシーズンに臨むため-。糸井が約4時間半の“ミニキャンプ”でフルメニューをこなした。
甲子園で行われた全体練習。午前10時に始まって全ての練習を終えた午後2時過ぎ、ベテランは充実の表情で振り返った。「追い込めることを追い込んで。僕みたいな足に不安があって、手術明けの選手にはプラスになる」。新型コロナウイルス感染拡大に伴う開幕延期を前向きに捉え、調整を進めている。
昨年8月9日の広島戦で左足首を痛め、10月には手術へ踏み切った。懸命なリハビリを経て、宜野座春季キャンプを完走。オープン戦は7試合に出場して打率・357と調整は順調だ。
この日は精力的に動き回った。ウオーミングアップ、キャッチボールを終えると外野ノックへ。その後のシートノックでは、好プレーが出ると右翼から「ファンタスティック!」と仲間を称え、主将の糸原から同じ言葉を送られるなど練習を盛り上げた。
開幕日が決まっていないため、午前と午後の2部制が敷かれた異例の強化練習。「まだ期間がある。調整のための練習では上乗せがないので。まだ調整するのは早い」と清水ヘッドコーチ。糸井だけでなく、福留やボーア、サンズ、マルテも、内野を走りながら捕球するコロンビアノックに参加。中でも超人は、ギリギリの打球に全力疾走で追いつくなど、状態の良さを披露した。
昼食後は打撃強化。フリー打撃後のロングティーでは、鋭いスイングで柵越えを連発した。「追い込んでいける時期なので」。2020年シーズン。糸井が“猶予期間”を有効活用し、一歩ずつ、着実に、勝負の時へ準備を進めていく。