阪神育成ドラ1小野寺スゴイぞ3打点 V撃&ダメ押し打!支配下登録へガッツく!
「練習試合、DeNA5-9阪神」(24日、横浜スタジアム)
もう背番号3桁じゃなくてもええんちゃうん!?阪神は横浜スタジアムでDeNAとの練習試合を行い、途中出場の育成ドラフト1位・小野寺暖外野手(22)=大商大=が、決勝タイムリーを含む2安打3打点の大暴れを見せた。同点に追いついた直後の七回に右前へ決勝適時打を放つと、九回には左翼線へ痛烈な2点二塁打でダメ押し。開幕が4月24日へ再延期される中、巡ってきたチャンスを貪欲にモノにした。
白球の行方を見つめながら一塁へ全力疾走した。落ちろ、落ちてくれ-。人工芝に弾んだ瞬間、ベンチが歓喜に包まれた。一塁ではにかみながらガッツポーズを作った育成・小野寺が、“プロ初打点”となる決勝適時打を放った。
1点を追う七回だった。2死一、三塁で迎えた途中出場からの第1打席。カウント1-2で桜井が4球目を投じる前に三塁走者の陽川が重盗で同点のホームを踏んだ。相手のスキをつき、チームは一気に反撃ムードへ変わった。
「ここで打たないといけないという気持ちだった」。より一層の集中力を高めて待った直後、外角寄りのチェンジアップに反応。食らいついて逆方向へ運んだ打球は、楠本が懸命にグラブを伸ばすも届かなかった。
勝ち越しだけでなく、数少ないチャンスの中で放った価値あるタイムリー。井上打撃コーチは「1軍の試合の中で、3桁の背番号の選手が活躍すると他の選手の刺激になる。小野寺の存在はいい」とたたえる。
目標とする支配下登録へ。これだけでは終わらなかった。1点リードの九回1死二、三塁では、5番手・斎藤の直球を左翼線へはじき返した。貴重な追加点となる2点二塁打に「少ないチャンスで結果を残して、1軍に残り続けたいという気持ちなので。チャンスで打てるようにやっていきたい」。2安打3打点の大活躍。この日のヒーローと言っても過言ではない。
育成選手ということもあり、限られている1軍での時間。「試合に出ていなくても、ベンチにいるだけで勉強になる。カウントによって守備を変えているとか」。試合に出なくても、ベンチから先輩たちの姿を目で追い、自らの成長の糧にしようとしている。
「(開幕が)延びたことによって1軍に帯同できているので。運があるかなと思う。この運を逃さないようにしたい」。結果が全てのプロ野球。支配下登録へ着実に前進するためにも、そのバットで存在感を示し続ける。