阪神 コロナ感染拡大防止へ「虎風荘」新対策を徹底指示 サウナ利用禁止、食事は定食に
阪神の谷本修球団本部長(55)は28日、西宮市内で取材対応し、新型コロナウイルスに感染して入院した藤浪ら3選手が回復傾向にあることを明かした。また、鳴尾浜の選手寮「虎風荘」での新たな予防策についても説明。27日に帰寮させた寮生の中に、罹患(りかん)した3人と一緒に14日の食事会に参加した選手がいたため、部屋の行き来を禁止するなど対策を講じた。
まだ予断は許されない状況とはいえ、少し安どした表情だった。谷本球団本部長は新型コロナウイルスに感染して入院した藤浪、長坂、伊藤隼の状況を説明。「ちょっと良くなっています。ほぼ治ってる人もいますし」。今後はPCR検査の結果や症状を見ながら判断されるため、退院日は未定だが、快方へ向かっているという。
罹患した3人が参加した14日の食事会には、他にも寮生を含む4人が参加していた。28日時点で、その4人には症状が出ていないという。
ただ、これ以上の感染拡大は避けたい。14日の食事会に参加した寮生は無症状のため、他の寮生とともに27日に選手寮「虎風荘」へ帰寮させているが、新たな対策を講じた。
食堂での食事はオーダーして受け取る形から、定食形式に。食堂内に人がとどまる時間を減らし、食事中も座席の間隔を空けるように指示した。
さらに選手同士の部屋の行き来は禁止。大浴場のサウナ利用も禁じた。谷本球団本部長は「できることはしていく」。これまで通り検温、倦怠(けんたい)感の確認なども徹底し、予防に努める。
同本部長は球団の今後についても説明。4月1日までの活動停止は決まっているが、行政と連携して今後のスケジュールを模索しているため、練習再開や活動停止解除のメドは立っていない。
一方で自宅周辺での練習を指示している選手には、フラストレーションがたまっていることも事実。選手にはクラブハウスに荷物を受け取りに来ることだけは認めており、この日も甲子園に出入りする姿が複数あった。
谷本球団本部長は「(今まで)バリバリやっていて、元気なのにずっと家にいると気が狂いそうになりますよね」。選手をおもんぱかり、改めて練習再開へ向けて全力を尽くしていく方針を示した。