【阪神戦力分析・二遊間編】順当なら二塁・糸原、遊撃・木浪も若手にもチャンス
新型コロナウイルス流行の影響で、プロ野球の開幕は4月24日に延期された。まだ1カ月近くの調整期間を要するが、現状の各部門の戦力分析をお送りする。今回は二遊間編。
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昨季は両リーグワーストの102失策を記録した。昨秋から、守備力向上が課題になったチームにおいて、二遊間はやはり要となる。順当なら二塁に糸原、遊撃の木浪が本命か。就任2年目の主将は監督、選手からも信頼が厚く、攻守に欠かせぬ存在でもある。
だがレギュラーとまでは言えないのが、強烈なアピールを続ける上本の存在だ。練習試合に形を変えた20日からは、糸原が3試合、上本が2試合でスタメンを張った。22日のヤクルト戦。「1番・二塁」で出場した上本が初回、右中間を破る二塁打で出塁した。
長打力も秘める打撃に足も魅力。なにより矢野監督は「2番・近本」にこだわってきた。糸井、ボーア、福留ら左打者が多いチームに、俊足巧打の右打者が1番に入れば、打線として厚みが増すのも見逃せない。遊撃は木浪が一歩リード。キャンプからさらに打撃面の成長を見せている。
ただ二遊間は若手の伸びしろが期待できる。走力、守備力に定評のある植田が21日のヤクルト戦で満塁本塁打。矢野監督も「控えと決めているわけじゃない」と言及した。2軍では2年目の小幡、ドラフト4位の遠藤が成長株。将来を担う逸材だ。いずれにせよ盤石なセンターラインの形成が、常勝チームの構築に欠かせない。