阪神 一塁ボーア有力 三塁マルテと大山の熱戦も…【戦力分析・一、三塁編】

 阪神・ボーア
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 新型コロナウイルス流行の影響で、プロ野球の開幕は4月24日に延期された。まだ1カ月近くの調整期間を要するが、現状の各部門の戦力分析をお送りする。今回は一、三塁編。

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 一塁の最有力はメジャー通算92本塁打、年俸2億7500万円(推定)のボーア。だが、チームの課題である得点力不足解消の鍵を握る大物新助っ人は、実戦が始まると実力に疑問符がつき始めた。

 ホームランバッターのはずが、ゴロばかりで打球が上がらない。対外試合は15試合ノーアーチ。狙い球を一発で仕留めきれず、落ちる球にバットがクルリと回る。37打数7安打、打率・189、0本塁打、3打点。調整段階とはいえ、長打ゼロはあまりにさみしい。矢野監督も「(打球が)上がらんな。心配は心配」とさすがに渋い顔だ。

 シーズン開幕予定まで約1カ月。「練習するところは練習して、ケガにも気をつけて、コンディションをキープしたい」とボーアに焦る様子はないが、復調を印象づけ、首脳陣の信頼を勝ち取りたい。

 一方、三塁は来日2年目のマルテと大山が熱いバトルを繰り広げている。最初にアピールしたのは三塁が本職と語るマルテ。キャンプから連日の早出特守に励み、実戦でも結果を残した。昨季の4番・大山もライバルに負けじとオープン戦首位打者に輝いた。現時点でガチンコ勝負は五分五分。指揮官にとってうれしい悩みだろう。

 2人の好調で新たなオプションが現実味を帯びてきた。「一塁・マルテ、三塁・大山」のシフトだ。シーズンに入ってもボーアの状態が上がらなければ可能性はある。今季は助っ人野手3人態勢と危機管理はバッチリ。打撃好調の陽川も控えており、一、三塁の選択肢は広がりそうだ。

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