阪神4人目のPCR検査 小幡がコロナ感染の長坂と濃厚接触「虎風荘」クラスター危機
阪神は2日、小幡竜平内野手(19)が、新型コロナウイルス感染の有無を調べるPCR検査を兵庫県内の病院で受けたことを発表した。チームで同検査を受けたのは伊藤隼、藤浪、長坂に次いで4人目。結果は早くても3日以降となるもようだが、西宮市内の寮で生活する小幡が感染となれば、寮内でのクラスター発生の可能性まで疑わざるを得ない事態に進展していくことになる。
チーム内に新たな感染の疑いが生じた。球団によると、小幡は1日夜に37・2度の発熱があり、2日朝にも37・7度の発熱および倦怠(けんたい)感があるため、西宮市保健所に連絡し、PCR検査を受けることになったという。
小幡は“発生源”とみられる大阪市内で行われた先月14日の食事会には参加していなかった。だが、参加者の一人で27日に感染が確認された長坂と、西宮市内の選手寮「虎風荘」内で24、25日に食事を共にしていた。
長坂は18日に発熱し、寮内で隔離されていたが、23日に症状が治まったため、医師の指示で翌24日から練習に合流していた。そして26日に藤浪らが検査を受けることになり、寮生はホテルに移動(翌27日に帰寮)。つまり“空白の2日間”に長坂と食事をしたことで保健所から濃厚接触者として認定されていた小幡が、せきや味覚などの異常はないというが、今回の発熱でPCR検査を受けることになったという流れだ。
これを受けて球団はこの日午後、26日に続き、寮の消毒作業を実施。結果が出るまで、寮内に残っている小幡は完全隔離されている状態だという。寮内ではさらに対策を強化。全員が食堂ではなく自室で食事を取り、風呂に入る時間なども細かく分けている。
西宮市内で取材に応じた松尾広報次長は「小幡と同じレベルの隔離を全員やっている。検査結果を待つ間、寮の中でできる最善の感染拡大策は徹底的にやっている状況です」と説明した。
PCR検査の結果判明は早くても3日以降になるもよう。入院している長坂を除き、現在、寮にいる選手は21人だが、もしも24、25日に鳴尾浜球場で行われた2軍練習試合・ソフトバンク戦に出場し、その後も寮で通常通りに生活していた小幡が『陽性』となれば、寮内でのクラスター発生の可能性まで疑わざるを得ない事態となる。球団は最短で9日からの練習再開を視野に入れていたが、活動休止がさらに延びる可能性も高まってきそうだ。