阪神ドラ2井上よ「人間性」磨け 恩師の履正社・岡田監督がエール

 履正社野球部の岡田龍生監督(58)が6日、同校出身で阪神ドラフト2位・井上広大外野手(18)にエールを送った。新型コロナウイルスの感染拡大でプロ野球の開幕は依然不透明。プロ1年目から異例の事態に陥ったが、恩師は時間を有効に使い、自身と向き合うことを提言。その上で、高校3年間で培った「人間性」を意識して、調整を続けることに期待した。

  ◇  ◇

 昨夏甲子園大会で共に優勝の喜びを味わった教え子が、コロナ禍で満足に野球に取り組めていない。岡田監督が井上の気持ちを思いやる。「大変でしょうが、現状は時間があると捉えてやってほしい」と話し、続けてこう提言した。

 「入団してからキャンプも終わり、ここまで順調に来ていたとは思いますけど、この時間を使ってもう一度、自分自身を見つめ直して考える時間に充ててほしい」

 井上は入団前に右足首を捻挫した影響で、自主トレ、キャンプと出遅れた。それでもキャンプ途中に実戦デビューすると“初打席初球初本塁打”をマーク。3月には1軍のオープン戦も経験した。順調に段階を踏んでいた中で予期せぬ事態に直面。そんな今を、恩師は野球、そして自分と向き合う時間にしてほしいと願っている。

 履正社野球部での3年間で学んだ「人間性」を大切にしてもらいたいという。「彼は社会人の立場になりました。ふさわしい行動を身に着けないといけない。そういう部分も分かってくれれば」。

 スリッパを整える、誰もしないことを率先してやる…。人間的な成長を目指し、高校時代は徹底した教えを受けてきた。岡田監督は「基本的にそこを怠っていては野球もできないと教えてきた。人間的な部分もしっかりすれば、野球の技術も伸びてくると思う。一生懸命取り組んでほしい」と訴えた。

 履正社は今春の第92回選抜高等学校野球大会に出場予定だったが、コロナ禍で大会が急きょ中止に。井上は悔しさが募る後輩たちに「早く夏に切り替えてできるかが大事」と激励の言葉を届けた。

 「高校生たちも夏に向けて切り替えてやっています。井上もしっかり切り替えてやってほしい」と岡田監督は井上へエールを送る。恩師からの言葉を胸に、前だけを見据えて歩んでいく。

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